東日本大震災の発生から8年を迎える3月11日を前に、きょうは被災地の話題を数多くお届けしていますが、このコーナーでは、地震をはじめとする、あらゆる災害、人的災害から身を守る「避難訓練」について、「アメリカ」と「インドネシア」の通信員に現地の事情を伺います。
●アメリカ シカゴ 川平謙慈さん
●インドネシア ジャカルタの神成美智子さん
インドネシアは火山が多く、世界的にみても地震発生率が最も高い国で昨年は大きな地震が3回も起こっています。
2018年8月5日 ロンボク島で地震。 マグニチュード6.9、死者約550名
2018年9月28日 インドネシア中部のスラウェシ島(パル)で地震 マグニチュード7.5、死者は2,000名超
2018年12月22日 インドネシア西部 スンダ海峡で津波が発生。マグニチュード6.7、死者は約440名
今後、首都ジャカルタでも大地震が起こる可能性もあると言われています。
JK そうなると、発生時の避難というのはとても現実味を帯びてくる。
2019年1月、ジョコウィ大統領は各省庁に、災害への備えを強化するよう伝えました。学校での防災に対する教育、シュミレーションを兼ねた避難訓練が必須であるとも述べています。とはいえ現状は、小学校で避難訓練が行われたことがニュースになるくらいまだ当たり前にはなっていません。机の下に隠れること、頭を鞄や本でカバーしながら、パニックにならず冷静に避難経路を進むことなど、内容は日本の避難訓練と似たものです。
また、チリは、世界で最も効果的な防災システムをもっているため、インドネシアはチリに学ぶべきであるという学者もいます。2010年9月に、コキンボで起こった4.5mの津波では、地震から津波発生までの避難シミュレーション、日ごろの避難訓練、緊急事態に備えた準備が完璧であったため15万人住むこの街で、死者はわずか13人で済んだそうです。余談ですが、昨年、ジャカルタで震度3の地震が起こった時は建物の耐震構造の低さに恐怖を覚えました。ものすごく揺れるし、倒れそうな勢いなので・・地震慣れしている日本人は、誰一人騒いでいませんでしたがインドネシア人スタッフの中には泣き叫んでいる人もいて、みんな外に避難していました。