卒業、就職などなど、転機ともいえるイベントが続く時期ですが、家族とのお祝いでのお食事ということもあるかと思います。一般的にお祝いでの食事というと、従来日本では「赤飯」や「鯛」などがありますが、あの国での「お祝いの食事事情」はどうなのでしょうか。今朝も二つの国にコネクトします。

「お祝いのメニューはありますか」という質問です

中国・上海 松田奈月さん

「イベントに応じてあります」

メキシコ・アグアスカリエンテス 府川祐子さん

「各家庭の経済状況により大きくちがいますがあります」

中国・上海 松田奈月さん

Q 例えば誕生日ではどうなのでしょうか

A 中国で誕生日には、ケーキよりもまず「麺」を食べます。一般的にも誕生日に食べる麺は、「長寿麺」と呼ばれ、麺を食べることで長寿を祈願するといわれています。ほかにも、お年寄りの誕生日には、子供たちが「寿桃」と呼ばれる桃まんじゅうを送って一緒に食べる習慣があります。不老長寿の桃を食べて長寿になったという伝説から、お年寄りが寿桃を食べると、若返って健康に長生きできると縁起が担がれています。

Q 他にもあるのでしょうか

A 結婚式には、「棗」や「ピーナッツ」を送って、新郎新婦はたくさん食べるのがいいとされています。いまでも、親戚が新郎新婦のベッドの上に皮に入ったままのピーナッツや棗をベッドの上にまいたりしています。(人生の先輩が若者に贈るという意味を込めて)

それは、棗は「早」という漢字と同じ発音なので、早く子供ができますように。ピーナッツは、中国語で「花生」と言い、(男女の子供が合わせて)生まれますようにという意味が込められています。ほかにも、竜目(ロンガン)と蓮の実をあわせて、4種類で縁起を担ぐこともあります。4つ合わせて「早・生・貴・子」という発音になって、早く後継ぎの子供が生まれるという意味になります。

メキシコ・アグアスカリエンテス 府川祐子さん

Q 典型的なものではどんなものがありますか。

A 地方の牧場主は、羊を丸ごと地中で一昼夜蒸して作るバルバコア。これはハレの日の定番です。また豚の丸焼き(カルニータ)も有名です。そして鶏肉のモレ(ゆでた鶏肉にモレソースをかける)もあります。勿論 テキーラやセルベッサ(ビール)も欠かせません。

Q メキシコ人が家族で集まると賑やかそうですね

A こういう祝い事のときの華は、ダンス音楽です。食事のときは弦楽器、ダンスが始まると20人編成のバンダ、深夜にはマリアッチ、というのが定番です。夜9時頃始まって朝ごはんまで食べて終了のことも良くあります。老若男女みんな踊り続ける体力にはびっくりです。