新生活を控え、これからが引越しシーズンのピークです。そんな引越し事情、物件の見つけ方、引越しのシーズンなど、あの国ではどうなのでしょうか。世界の「引越し事情」について、今朝も二つの都市にコネクトします。
「引越しのシーズンというのはあるのですか」
イギリス・ロンドン 木村真理さん
「学生は新学期前の8月がピークで、社会人はあえて言うならオフシーズンがクリスマス後の12月下旬から1月上旬です」
香港 ラム・恵子さん
「契約期間の関係上、一年を通じていつも誰かが何処かで引っ越しをしています」
イギリス・ロンドン 木村真理さん
Q ロンドンの家賃は高いという印象があるのですが、実際、どうなんでしょうか?
A 日本でいうアパートやマンションのことをフラットといいます。一人暮らしのワンルームだと20万円くらいで、敷金は家賃の1ヶ月分。一軒家を何人かでシェアしている場合6週間分というのが平均です。毎月の賃料以外に、ごみ収集や道路の清掃、公共交通機関の運営などに使われるカウンシル・タックスという地方税を支払う事が、義務づけられています。値段は、都市や区によってレートは様々です。
Q ロンドンでの引越しで、日本と違うと思った部分はありますか
ロンドンの生活費は世界で最も高い水準ですし、30代、40代でも、共同生活をしている人が多いです。仕事が忙しく、プライベートでの友達の和を広げるためにも、ロンドン生活をはじめる際は、共同生活をすることがおすすめです。物件探しは、不動産ポータルサイトを利用する人がほとんどですが、共同生活の場合は、口コミも重要です。同僚や友達で部屋を探している人、同居人を募集している人がいたら、気軽にフェイスブックや、会社のグループメールでその情報を流したりしています。私も知人の紹介で今の家に入居。ただ移住する前=つまり東京にいる時から部屋探しをしたため、ハウスメイトとは、スカイプで面接。郵便物や宅急便の配達も、不在だった場合は、ご近所にその荷物が届けられます。そうやってご近所との交流はしだいに深まり、信頼関係にもよりますが、家の鍵を近所に預けている人も多いようです。
香港 ラム・恵子さん
Q 香港もまた土地が狭くて人口密度が高いので大変そうですよね
A 不動産が世界一高いと言われているこちら香港では、やはりアパートの賃料も高く、東京の3倍から5倍くらいでしょうか。 一人暮らしのワンルームだと家賃は10万円くらいです。ルームシェアも多く見られ、若者にとっては、シェアでもまだ高過ぎるのでシェアした一つの部屋をベニア板などで更に区切って数人で住んでいて、消防法に違反するとして、社会問題にもなっています。香港では、敷金は2か月分で、礼金はありません。入居者は、まとまりがなく管理組合等もあまりないです。賃貸契約は、全て2年間で最初の一年は、途中解約できない規定です。それぞれ契約期間が切れた時点でばらばらに引っ越しをするので9月が新学期ですが、その前に引っ越しが集中することはありません。
Q 入居や引越しにあたって、日本の習慣とは違うことは?
A 風水マスターが活躍する香港ですから、物件選びに風水マスターと相談して方角や家相を見てから選ぶ方が多いです。とはいえ家賃が高いので、引っ越しの日取りだけは風水マスターのアドバイスに従わず、ゲンの良い日まで待つ事はありません。また入居者どうしの交流などはないのが普通ですので、皆さん挨拶はしません。最初に香港に引っ越した時に挨拶に行って逆に怪しがられたという苦い経験があります。