今日1月27日は「求婚の日」なのだそうです。これは1833(明治16)年の今日、伊勢新聞と三重日報に、新聞紙上初めての求婚広告が掲載されたことが由来です。プロポーズ、結納、そんなシチュエーション、あの国ではどうなのでしょうか。世界の「求婚事情」について、今朝も二つの国にコネクトします。

「求婚はやはり大イベントなのでしょうか」という質問です

ケニア・ナイロビ 早川千晶さん

「それぞれの部族のやり方があります」

タイ・バンコク 山崎幸恵さん

「日本よりゆるい感じですが、派手にやる人もいます」

ケニア・ナイロビ 早川千晶さん

Q 具体的にはどんなことをするのでしょうか

A たとえばマサイの場合は、新郎の長老が蜂蜜を持って女性の長老に婚約の交渉にいき、その蜂蜜を受け取ったら交渉成立。で、その蜂蜜で地酒をつくり、それを地域の人に振舞ったらそれが婚約成立の告知になる。その後、花婿が結婚に際して花嫁の親族に支払いを行なうという「婚資」の交渉となるが、牛を何頭という形で、男性が女性の家族に「婚資」を支払います。これはあくまでマサイ族の一例です。

Q 伝統的なしきたりはすたれつつあるのですか

A 現代では、都会に住んでいる若者などは牛なんか持っていない場合が多いわけですが、それでもやっぱり、「婚資」の交渉は牛の数で行われて、それをお金に換算して支払ったりする。「婚資」というのは、女性にとって保険のようなもので、結婚生活がうまくいかなくてひどい目にあったときも、これが女性の生活を保障することになるので重要です。現代の若者たちは、こういうしきたりを嫌う人たちも多いので、最近はもっと簡略化されているケースも多いのですが、いまでもこういう婚資の交渉というやり取りはされている場合が多い。

タイ・バンコク 山崎幸恵さん

Q 一般的にはあんまりこだわらない、ということなんですか。

A 庶民の場合は、気が付けばずっと一緒にいたとか、「できちゃった婚」をしても結婚届を出さなかったりとか、プロポーズなんてなかった、という人も少なくありませんね。そもそも戸籍がないから入籍できませんし。ハイソの場合は、生まれた時から許婚がいたりするのです。

Q 一部の盛り上がりとは、どんな状況ですか

A バンコクの中流階級には、プロポーズの黄金パターンがあります。素敵なレストランでディナーを楽しんだ後、男性がひざまずいて指輪の箱をパカーンと開け、「僕と結婚してください」と申し込むというものです。指輪のデザインもサイズもどうでもいいんですが、素材は金無垢(24K)に限ります。最低でも22金でなければいけません。日本でよくある18金なんか贈ったら、間違いなくケチだと思われますね。デザインやサイズは、後で自分好みに作り直して構わないので、大した問題ではありません。金の分量が多いほうがいいんです。また最近、流行しているのが、フラッシュモブ・プロポーズです。少し前に、バンコクのある男性が、プロポーズの様子を自分のFacebookに載せたところ、タイ人の理想のプロポーズとして話題になっています。バンコク郊外のファームでデート中に、女性を後ろ向きにゴルフカートに乗せてゆっくり進んでいくと、タイポップスのヒット曲とともに友人や家族、親戚が次々と登場して、歌とダンスを繰り広げ、曲が終わったところで男性が登場。自分の思いをつづったメッセージボードを次々と掲げ、プロポーズの黄金パターンで申し込む、というものです。タイ人は民族的に歌や踊りが好きだし得意なので、けっこうノリノリでやっていますね。この動画が話題になって、後に続く人たちが次々と登場しているようです。