来週月曜日9月19日は、敬老の日です。

さて4人に1人以上が65歳以上の高齢者という日本。シニア割引などのサービスは以前より充実してきたのではないでしょうか。海外のあの国での「シニアの特典」はどうなのでしょう。今朝も二つの国と地域にコネクトします。

「シニアの特典は充実していますか」

フィンランド エスポー 遠藤悦郎さん

「社会保障全体はもちろん、シニア向けも充実しています」

香港 ラム恵子さん

「年長者を大事にする中国人の街ですから、力を入れています。」

⚫️フィンランド エスポー 遠藤悦郎さん

Q 福祉が充実している北欧では、どんな特典があるでしょうか

文化関係、たとえば美術館、博物館などの入場料、コンサートチケットなどには「年金生活者/ペンショナー」という割引設定が多くあります。公共交通機関にも、高齢者向けの割引特典があり、たとえばバス、電車、地下鉄、路面電車など、ヘルシンキ首都圏内の交通も高齢者は年金および社会保障の補助金受給状況に応じて割引が受けられます。フィンランド鉄道VR(日本のJRと同様元は国鉄)は、長距離列車では65歳以上の方全てに高齢者割引があります。以前は65歳以上一律50%割引きでしたが、最近は格安長距離バスとの競争が激化して運賃全体を大幅下げせざるを得なかったため、現在の割引率は20%になりました。長距離列車の割引は外国人でもOK。たとえば日本人旅行者でもパスポートで年齢が65歳と確認できれば2割引になります。

Q 面白い特典みたいなものはありますか。

面白い割引としては、フィンランドで毎年夏に開かれ10万人規模を集める国内最大級のロックフェスティバル「ルイスロック」は、70歳以上であれば、通常1日85ユーロ3日通し券145ユーロの入場料がなんと無料。さらに開催地トゥルク市中心部から会場の島までの水上バス往復も無料。70超えてなおも元気でロックな高齢者に優しいイベントになっています。

⚫️香港 ラム恵子さん

Q 日本の厚生労働省は香港が世界一の長寿国としています。どんな特典があるのでしょうか。

香港ではオクトパスカードと呼ばれるスイカのような交通カードがあります。65歳になると、高齢者オクトパスカードが購入できるようになり、これでほとんどの公共交通機関が$2(=¥14)で利用できます。高齢者は、家に閉じこもらず積極的に公共交通機関を利用して外出しています。さらに交通機関では、皆から席を譲ってもらえます。伝統的に高齢者にとても優しいです。コンサートや観劇、映画では最大半額の優待チケットがあります。

Q 医療制度などではどうでしょうか

公立病院であれば、日本円にすると数百円程度で診察してもらえます。さらに70歳以上では、政府より日本円で数万円分の医療クーポンが配られます。このクーポンは、西洋医学の医者だけでなく、漢方医、整体マッサージまで幅広くカバーされます。高齢者は、西洋医より先ずは漢方医にかかりますので、軽い病気であれば漢方薬で乗り切って長生きという感じです。