日本のテレビでは芸人さんをよく見かけますが、ブレイクする登竜門となるテレビ番組や、養成学校も存在します。そんな「世界のコメディアン新人発掘事情」ですが、あの国ではどうなのでしょう。

「新人発掘番組はありますか」という質問です。

アメリカ ニューヨーク ジェフ・マーレーさん「あります」

インド・ムンバイ ハリー・チェンさん「あります」

アメリカ ニューヨーク ジェフ・マーレーさん

Q アメリカではお笑い芸人にあたるのが1人で舞台に立つ、スタンダップコメディアンですよね?

A スタンダップコメディアンは子どものころ、クラス内で一番背が低く家庭の中で最年少であることが多い。自分に目を向けてもらいたい一心でおもしろいことをしようとする。僕自身、そうだった。いつも笑いをとろうと必死。でも、コメディアンとして成功するのは大変。約束された道などなく、将来も保障されていない。

Q では、どのようにしてみなさん、コメディアンになるのですか?

A とにかく、ネタを自分で書いて書いて、家の鏡の前で練習、録音して自分で聞いてみる。そして友だちの前や、酒場で報酬なしで実践する。自分と似ているコメディアン、好きなコメディアンを研究するのも手。そしてコメディクラブに通い、長居してクラブのオーナーと顔見知りになること。とにかく場をふむこと。週に5、6回はステージに立つこと。

インド・ムンバイ ハリー・チェンさん

Q どのようなオーディション番組があるのでしょう?

A テレビでのショー「The Great Indian Laughter Challenge」で多くの新人タレントが発掘され、デビューする。アメリカとかイギリスに比べるとコメディアン文化まで浅いが、毎年発展している。基本最初の30秒以内にころげながら笑いを誘われないと、インドコメディアンは勤まらないとか、インドではペースが早い。 

Q どんなコメディアンがいるのですか

A たとえば、Papa CJさん。オックスフォード大学でMBAを取得、ロンドンで経営コンサルタントとして働き、パートタイムでスタンドアップコメディアンとして活動していた。英国のフェスティバルでコメディー一本に絞り、会社を辞めてから英国、アメリカでプロのcomedianに。数年前にインドに帰国。最初は別の仕事をしていて、特に外資系などで働くインテリ層が多い。10年広告代理店でつとめ、後Sesame Streetの制作に関わるが、やはりコメディアンになりたいと独立。デビューのきっかけはコンテスト、フェスティバルに参加とかが多い。面白い事は本当に奥が深いし、やはりインテリ層の参加が多いし、キャリアを積む程、味が深くなる。