今回は、前回に引き続き、NulbarichのJQさんによるソロプロジェクトJeremy QuartusのHidden Story。

Jeremy Quartusとして最初の作品は『Back To Paradise (Prod. Chaki Zulu)』。まずは、プロデューサーを起用した理由について教えていただきました。
「Jeremy Quartusとは何なんだっていうのを考えた時に、シンプルに人間味が増してくだけじゃないですか。でも、よりこのプロジェクトを楽しんでいくためには、僕自身が知らない僕を自分が発見していかないといけないって思った時に、まず僕がやらなきゃいけないことは、対外的に僕のことをどう見てるっていうのを情報として僕が得る必要があるなと思って。今までも一緒に作ったりとか、Coプロデュースとかいう立場でやったことはあるんですけど、今回みたいにがっつりプロデューサーをメインでおいてっていうのはあんまやってこなかったんで、そういう意味ではね、超敏腕のプロデューサーがNulbarichのボーカルをつかまえて、どうプロデュースしてどういうふうにコンポーズしていくのかみたいな、Chakiさんの中で僕をこうするともっと面白くなるとか、もっと言えばJQっていうものが世の中のここに需要があんじゃないのとか。なんかそういうのをシンプルに音でいただけるっていうのは、とてつもない今後のガイドになってくんじゃないかなっていう、一意見として。だから今回はもうゼロイチでChakiさんのスタジオに行って、話し合い、いわゆる面接みたいなところから。どうしたい?みたいな。」
プロデューサー、Chaki Zuluさんのスタジオに行って、Chakiさんから、どうしたい?と聞かれ...JQさんはどう答えたのでしょうか?
「いや、どうしましょうね?って言いました。なんか、どうしたいの?って言われて、「分かってたら、悩んでないですけどね」みたいな。どうしたらいいと思います?って、普通に聞き返したのが始まりですね。そこから、それこそどんなアーティストが好きなの?とか、最近どんなん聞いてるの?みたいな、いわゆるラジオとかで聞かれるような質問というか、おすすめいますか?みたいなやり取りをしつつ、いわゆる、本当にスモールトークみたいなところから、じゃあ、この辺とか知ってる?とか、最近この辺がかっこよくて"とか、じゃ、この辺通ってるんですかとか、そういう普通の話しつつ、じゃあやりますか"みたいな。って言ってからビート作るまでがすごいやっぱ早くて。たたき台を作ってから僕がメロディーを入れてくのに必要なラフトラックというかループ部分はもうすぐこんなんどう?とか」
そして、曲のタイトルにもある『Paradise』。JQさんにとってのパラダイスとは?
「パラダイスってかなり抽象的な、あやふやな言葉な気がしてて。物体的なとか場所とかで これパラダイスですってないじゃないですか。捉える側の次第でそれがパラダイスになり、パラダイスじゃなくなりっていう、かなりあやふやな、こんなポジティブな言葉なのに、わりとあやふやな、答えのない言葉だなと思って。じゃあ今おこなってることだったり、色んなものを自分自身がパラダイスだっていうものにマインドを消化できれば、どんな状況でも自分をポジティヴに持っていけるんじゃないかなって思いで、リリックの中ではわりとストイックなこと言ってますけど、考え方によっちゃ、やりたいことで苦しんでるだけなんで、この音楽で暮らしてくっていうのを夢見て、トライして、もがいて、で何とかなってるけど、それでももがき続けてるって、一種のかなり自己満というか。なんか徹夜で1週間ゲームやってんのと変わらないというか。僕が"しんどいよ"って言ったとしても、周りは「じゃあやめれば」で終わっちゃうというか。「え、だってお前が好きでゲームやってんでしょ」みたいな。みたいなことして僕生きてるんで。これをパラダイスと呼ぶか呼ばないかはもう誰が決めることでもなく、僕自身だなって思うと、色んなストレスだったり、色んな感覚に対して一喜一憂してる全てが、全ての影響がこのパラダイスに向かってる、思わせてくれる要因になってるはずなんで。そういう意味で、Nulbarichってものが止まろうが、ソロ活動ってものに対してビビり倒してたのが始まっちゃったっていうこのことに対しても、それをパラダイスと呼ぶのか地獄って呼ぶのか僕次第なんで。そういう意味で意思表明というか、またパラダイスに戻ってきたぜ、みたいな気持ちで、ちゃっかり(笑)こういうタイトルにしました。」
そんなJQさんのソロプロジェクトJeremy Quartus。今後の活動はどうなっているのでしょうか?
「今後はライヴが実は11月ぐらいからちょこちょこ入ってきてまして。1番早いので言うと11月8日土曜日、Local Green Festivalですね。赤レンガでやるのと、あと岡山のSETOUCHI CONTEMPORARY 2025ってやつも決まってて。多分15分とかではないと思うんで、持ち時間。スタッフとか制作陣とかと話してる時に、「いや、Back To Paradiseだけでどうやってやろっかね」みたいな話になってて、「ちょっと SEでしばらくこう、水滴とか15分ぐらい流すみたいなやる?」とか、風とか流すとか考えてたんですけど。ある程度リリースしてきつつ、それでも多分間に合わないんで、いろいろ策は練りますけど、『Back To Paradise』1曲で挑もうとは思ってないので、是非Don't miss itっていうことで。ちょっと期待しといてもらえたらいいかなと思います。」
最後に、JQさんからのメッセージです。

「僕にとってJeremy Quartusっていうのは、もうほんと、ソロプロジェクトって言ってますけどプロジェクトでも何でもなくて、僕自身なんで。解散のできないプロジェクトが始まっちゃったんで。やめない限りは追われないのでね、僕なんで。なので、末永くどうかJeremy Quartus、よろしくお願いいたします。」