今週は、岡山県北部・津山市を拠点に『ノーザンオカヤマ』の魅力を独自の視点で発掘・発信する衆楽舎のHidden Story。

「これはですね、岡山出身、また岡山在住で旅とか食とか何よりカルチャーが好きな、もっというと岡山愛、これが1番重要なベースですけども、そういうものを持ったメンバーがエリアの文化的な魅力をアップさせること。そして、その魅力を紹介すること、そういうことを志して集結した団体です。自分たちでは勝手に応援団と言ってますけども。ゆるゆるとスタートしているんですが、昨年、岡山県県北の津山市というところに田町文化ストアという拠点ができたところから、ちょっと今ギアを少しずつ上げていって。そしてこの度1つのマイルストーンでもある東京への紹介っていうところまで到達しかけているところです。」
お話をうかがったのは、衆楽舎 代表の北川敬博さんです。そもそも、北川さんが、ノーザンオカヤマの魅力を発信しようと思ったのは、どんな理由からだったのでしょうか?
「個人的なところで言うと、私自身は長年アパレルの会社を経営していたんですけど、自分自身のキャリアチェンジのタイミングがありまして、元々は岡山と東京を行き来したりとか繋ぐようなことをやりたいなとは考えていたんですね。その段階では、自分も今も暮らしている倉敷市を含めて岡山と言えば県南、いわゆる皆さんが知っている岡山しか頭にはなかったんですけど。ちょうどそのタイミングでコロナ禍の時代がやってきまして、岡山県に閉じこもるっていう時期がありました。さらに自分の出身地である県北、岡山の津山市っていうところに母親が1人で暮らししていたので帰る機会も増えてきました。そこからいろいろ新しいご縁が生まれて、"あ、こんなにいい人とかモノとかコトとか、たくさんあるんだ"ということに触れるにつれて自分が紹介しないといけないのは、やはり県北じゃないのかなっていう啓示がおりてきました。」
それまでは触れてこなかった岡山県北部で北川さんは、おもしろい人、素敵なものづくりに出会い「その魅力をもっと知ってほしい」と思うようになります。文化交流のハブとなるイベントや住まい作りによる移住者支援、さらに、津山市ではカフェやレコードショップ・ギャラリーも入った【田町文化STORE】という拠点をプロデュース。
活動のギアがあがっていくなか、4月29日から東京ミッドタウン日比谷で《クラフト》をテーマとしたポップアップストア【ノーザンオカヤマ クラフトストア】がスタート。そこには、岡山県真庭市にあるお寺、毎来寺の住職さんによるアート作品も並ぶとか。

「岩垣正道さんという名前の住職さんで、この方がもう廃寺寸前だったお寺に入られて、最初は絵を描いたりしてたんですが、版画を作ってそれをふすまに貼ったりしてるうちにどんどん作品が増えて。それが版画寺として有名になったっていきました。ニューヨークとか、ロンドンとか、海外でも個展をされたり認められている方で、今の民芸やフォークアートとか、そういう観点からも若い方々からも知られてます。若い方の感性から見てもすごく今風だったりするんだと思います。」
岩垣正道さん、今回は版画や手ぬぐいが並ぶそうです。そのほか、陶器や和紙、わら、竹、ガラス、鉄などを素材に使った品々が販売されます。もちろん、食も用意されています。

「真庭市落合というエリアにある梅田屋羊羹店さんという、後継者のご夫婦が著名なブランドで修行されたりしてるんですけど。誠にセンスもよく、昔の和菓子の良さも残しつつ新しいことにもチャレンジしてたりとか。そういう素敵なものもありますし、あとは県北では黒豆とかがすごく美味しいらしいんですね。そこの黒豆茶なども用意される予定です。あえて言うならば、やはりメインとしては梅田屋羊羹店さんのお菓子と小林芳香園さんの黒豆茶、番茶などお茶のマリアージュでしょうか。」
最後に、コロナ禍に活動を始め徐々に加速する衆楽舎がノーザンオカヤマの魅力を発信するなかで、北川さんはどのようなことを感じているのか伺いました。
「やはりその地元で生活されてる方が自分たち自身の魅力・自分たちの地元・地域の魅力に気づかれてないっていうことも思いますし、何より自分自身もそうなんですけど、衆楽舎のメンバーにも東京のメンバーもいるんですが、外に出ている人に今のリアルな地元の魅力というのを知ってもらって、それを誇りに思ってもらって、自慢してもらいたい。そこの方が大きいですね。そこから次になんか生まれることがそれもあるでしょう。関係人口とかいろいろ言いますけども、
そもそもその魅力がなんなのか、魅力がないとダメだし、それに気づかないとダメだし。そこをどう伝えるのも、どういう伝え方をするかっていうことって結構重要だと思います。ただ伝えればいいっていうものではないと思うので、高感度に素敵にうつるようにどう伝えるかっていうことはこだわってますね。」
4/29~5/7まで、東京ミッドタウン日比谷のヒビヤセントラルマーケットで開催
【衆楽舎note ]
【インスタグラム】

そもそもその魅力がなんなのか、魅力がないとダメだし、それに気づかないとダメだし。そこをどう伝えるのも、どういう伝え方をするかっていうことって結構重要だと思います。ただ伝えればいいっていうものではないと思うので、高感度に素敵にうつるようにどう伝えるかっていうことはこだわってますね。」