今週 注目するのは、バンド ACIDMANが主催するフェス、ACIDMAN presents 【SAITAMA ROCK FESTIVAL "SAI" 2022】。ACIDMANのボーカル・ギター、大木伸夫さんにお話を伺いました。

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ACIDMANが主催するロックフェス、『SAI』。今月26日、27日、さいたまスーパーアリーナで開催されますが実は、2017年に続いて、今回が2回目。まずは、最初の開催についてうかがいました。そもそも、なぜ、ロックフェスを主催しようと考えたのでしょうか?

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「最初は僕たちのライブ制作をしているスタッフから『やってみない?』という話をいただいて。同世代のバンド、10-FEETとかいろんなバンド主催のフェスが増えてきた頃だったので、僕たちもちょっとやってみようかな?という形で始めました。やはり僕たちが音楽をずっと続けてきたのはシンプルなロックバンドスタイルであり、ギター・ドラム・ベース・ボーカルがあるっていう、ずっとそれをやってきたし、仲間たちもそういうバンドばかりなので、もう一つのロックのかっこよさ、そういう素晴らしさみたいなものを伝えられたらなと思いました。」

ロックのかっこよさを伝えるフェスを開催したい!タイトルは、アルファベットでS、A、I、【SAI】と決まりました。

「まず、僕たちの楽曲の中で"彩り"と書いて『彩』という楽曲がありまして、インストゥルメンタルなんですけど、僕の中ですごく大好きな楽曲で。まず、彩り豊かな音楽の世界観というものがあるのと同時に、僕たち埼玉県出身のバンドなので、その埼玉県の""っていうのもあるし、あとは才能の""。何を自分たちで言ってるんだってもありますが、才能の""。あとはお祭りですね、祭りのなんとか""っていうので、いろんな意味を込められるなと思って『彩』にしました。」

そして、フェスを開くときに重要なのは、出演してくれるアーティストのブッキングです。最終的に出演したのは、ACIDMANのほか、ASIAN KUNG-FU GENERATION、the HIATUS、THE BACK HORN、STRAIGHTENER、10-FEET、Dragon Ash、BRAHMAN、MAN WITH A MISSION、RADWIMPS。バンドへの出演依頼、どんな風におこなったのでしょうか?

「もうほとんど、ほぼ全てのアーティストを僕が直接、電話とかメール、LINEしたりしてお誘いをしたという形から始めました。ほとんどのアーティストが二つ返事でOKしていただいて、BRAHMANのTOSHI-LOWと細美くんはもちろんOKだけど、2人とも同じ答えで『生きてたら絶対出る』って言ってくれて、その同じ答えがまたぐっときましたね。RADは元々僕たちのことをずっとファンでいてくれたみたいで、レコード会社もスタッフもローディーも含め、全部一緒のスタイルでやってくれていたんです。本人曰く、ACIDMANに憧れて音楽をやって、なので、同じレコード会社でデビューして、同じディレクターで、というふうに言ってくれてましたね。同世代だけのフェスではなくて後輩先輩も呼びたいなということで、後輩として一番最初に頭に浮かんだのはRADでした。どんなに仲いいバンドでも連絡するときはすごく緊張しますし、手に汗を握るというか。一つ一つアーティストがOK出してくれるたびに、めちゃくちゃ嬉しくて喜んで、みんなで喜んでみたいな感じで。でもそこがまた楽しかったりするので、すごくやりがいはありますね。」

2017年11月23日、【SAI】は、さいたまスーパーアリーナで初開催。ACIDMANの大木さんは、どんな感想を持ったのでしょうか?

「もう全アーティスト袖で見さしてもらって、本当にトータルで終わってから、愛にあふれたフェスだなっていうのをつくづく感じました。普通のフェスとかだとやはり対バンとかライバルであったりするんだけど、その日はライバルでももちろんあるんだろうけど、みんながその場所を楽しんでくれて、そして一つの目標みたいなものを達成しようとしてくれて、すなわち愛にあふれたフェスになったなというのをしみじみ感じました。」

愛にあふれるステージが展開されたその日から5年。今月、2回目の【SAI】が開催されます。今回は、ラインナップにこのバンドの名前もあります。

Mr.Children!

「ミスチルさんだけは唯一、事務所同士でオファーさせてもらって。僕らメンバーも全員、学生時代から自分たちでそれぞれがCDを持っているくらい本当に好きで。以前、ap bankにも2回出させてもらったことがあって、お会いさせてもらったりとかライブに来ていただいたりとかもあったりとか。でも、やはり日本を代表するトップアーティストなのでちょっと腰は引けてたんですけど、やっぱり呼びたいってことで、駄目もとでやってみようという形でオファーしました。」

【SAI 2022】は、2日間の開催で、それぞれ10組ずつのバンドが登場。さいたまスーパーアリーナのステージを、ロックで彩ります。ちなみに、フェスのお楽しみ、飲食についてはどんなものが用意されているのでしょうか?

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「前回も出したんですけど、僕らのドラム・一悟くんがラーメンマニアで、自分でラーメンをプロデュース、2017年のときをきっかけにラーメンを作ったんです。太麺のパンチのある、次郎系とひとくくりに言ったらあれですけど、野菜もたっぷり乗って、みたいなそういうラーメンだったりとか。あとDragon Ashのサクちゃんの桜井食堂とか、そういうアーティストのブースもありながら、あとは僕の出身地の川越の美味しいものとか、川越物産展みたいな感じでやったり。あとは川越にはコエドビールっていう本当に世界に誇れるクラフトビールがあるので、そのコエドビールさんとコラボレーションして一緒にオリジナルのビールを前回同様作ったりとか、という感じですね。」

さあ、最後にうかがいました。【"SAI" 2022】、どんな想いを込めて開催されるのでしょうか?

「やっぱりアーティスト主導、僕らACIDMAN主導なので、コラボレーションのものとか。例えば、洋服のブランドさんとコラボレーションしたグッズを作ったり。WACKO MARIAさんとかN.HOOLYWOOD COMPILEとかCOOTIE PRODUCTIONS®︎とか、ファッション業界でもトップクラスのブランドさんとコラボレーションできたりとか、他ジャンルの方とコラボできるところは僕らのそのフェスの魅力かなと思うし、あとは商業的ではないというか、本当に繋がりで出ていただけるアーティストばかりなので、そういう繋がりみたいなものを感じさせられるフェスになるんじゃないかなと思います。なんていうかな、ただのお祭りという感じだけではなくて、それぞれの来ていただく人の人生をちょっとでも変えられるぐらい、そういうエネルギーを持ったフェスにしたいなというのがありますね。」

ACIDMAN presents 『SAITAMA ROCK FESTIVAL "SAI" 2022』ウェブサイト