今回は、熊本県八代市出身のアーティスト、MARINAさんのHIDDEN STORY。

20211210h02.jpg

エド・シーラン『Overpass Graffiti』のミュージック・ビデオのラストシーンで流れるのが、MARINAさんが歌う『Shape of you』の日本語カバー。まずは、どんなキャリアを持ってらっしゃるのか、教えていただきました。MARINAさんは 高校生のころ、歌の道を進みたいと決意。熊本で暮らしながら、アクションを起こします。

「オーディションをとにかく受けました。だから多分もう500~600ぐらいは受けてると思います。もうどんなオーディションでもとかにかく受けようと思って。でも、なかなかやっぱり難しくて、受けても受かったのは10社とかで、そこからも結局また審査があるじゃないですか。いつも私ファイナルとかまで行って落ちるんですよ。本当になかなかつかめなくてっていう形でしたね、ずっと。」

熊本にいるよりも、東京に出たほうが チャンスがあるのではないか?MARINAさんは高校卒業後、上京。さらにオーディションを受け続けます。そんな中、YouTubeにあげた動画を見て、とある芸能関係の会社の方から『うちのダンス&ヴォーカル・グループに入らないか』と声がかかります。

最初、ダンスボーカルグループって聞いたときに、『無理です。私ダンスやってこなかったんで、できません。』って言ったら『大丈夫です。EXILEさんみたいに、TAKAHIROさんとATSUSHIさんみたいに歌ってもらえれば大丈夫です。』って言われて、蓋開けたら『バリバリ踊るやんけ!』って思って。でも流されてそのまま踊りました。そこから特訓の日々です。」

MARINAさんは、ROZE(ロゼ)というグループで2020年の初めに活動をストップするまで、リーダーをつとめます。そして、活動休止の際には、こう考えていたそうです。

辞めるつもりでした。もうそのグループに命かけたんで、もうこのグループ終わったら私はもう芸能を自体をやめるって決めて。で、本当に活動休止した瞬間何も決まってないし。」

しかし、ファンや仲間の声に励まされ、『もう一度やってみよう。そして、夢だったソロ・アーティストとして活動しよう』と考えます。そして最初に録音したのが...

「『Shape Of You』だったんです。まず、オリジナルも同時に作るけど、カバーでやってみようかって。今までずっとそのグループでオリジナルをやってたっていうのがあったんで、カバーでみんなに親しみやすさを持ってもらえるようにっていう形で。『Shape Of You』にしたのは、もうみんな、全世界の人が、、、私世界に向けてやりたかったっていうのがグループのときからあって、それを受け継いでというか、自分の中でもそれが消化しきれてなかった部分があったんで、国内に向けてよりも世界に向けて自分の音楽が発信できるようにしたらいいなというのがありました。それで、Ed Sheeranさんの『Shape Of You』が、世界的に愛されてる曲だからやりたいなと思って、制作チームと『これやろう』って言って、やらせていただきました。」

インビジブル・キャットという作曲家集団とともに作ったエド・シーラン『Shape of you』の日本語ヴァージョン。気になるのは、これがなぜ、エドのニューアルバム収録曲『Overpass Graffiti』のミュージック・ビデオで使われることになったのか、ですが、MARINAさん、どんな経緯だったんですか??

「私も未だに不明な部分が多くて、なんか急にマネージャーさんから『なんか海外のレーベルさんから話来たんですけど』みたいな感じで。『え、何?どういうこと?』『英語で。』『英語で?!わかんない!私たち英語わかんないから』って、2人で『騙されてるんだ。これ嘘ね。これ嘘よ。ドッキリ、ドッキリよ。』っていう感じでした。(笑)だから、未だに何だったんだろうって、わかってないんですよ。私もわかってなくて、逆に聞きたいぐらいですよ、Ed Sheeranさんに。『どういうこと?一旦、説明しよう?エドさん。』っていう。(笑) それくらい経緯が、、、自分でやらせてもらって関わってるのに、いまだに不明っていうくらい。ただ、レーベルの方から連絡きたっていうのは明確なんですけど。日本のレーベルさんも協力してくださってうまいことお話聞けて。でも、そのときもまだ『ドッキリかな?』みたいな。『まだ、もしかするとドッキリにかけられてるのかもしれん。私で大丈夫かな?ドッキリにかけてリアクションできるかな?』という感じでした。(笑)」

MARINAさんが、一般公開のタイミングで初めて見たというミュージック・ビデオ。ヒッチハイクの旅をするエドが、最後に、バスを止め、バスから顔を出す 相撲の力士=大相撲の力士だったYAMAさんが演じてらっしゃるんですが、そのYAMAさんにエドが 『どこに行くの?一緒に行っていい?』と話し バスに乗り込み、そこでMARINAさんの『Shape of you』が流れます。

「山本山さんってYAMAさんって言われてて、YAMAさん出てきたと思ったらもう小さく自分の楽曲流れてるわけじゃないですか、カバーさせていただいたのが。やばいと思って。エドさんかわいい日本語話してるし。聞いてないし!みたいな。日本語を話してるし!何この日本愛!みたいな。バスに乗って去って行くときに流れるわけですよ、最後に。『あなたとのストーリー』って。こんなことありますか皆さん!!(笑)」

ちなみに、、、こんなことも聞いてみました。MARINAさん、エド・シーランがこの先、来日公演をおこなうことになった場合にはステージに呼ばれるんじゃないですか??

「うちのお母さんと同じこと言ってますよ!『ストーリー見えたんちゃうん?これで!』とか、マジで本当、調子に乗ったこと言ってて。『ストーリー見えたんちゃうん?これで。呼ばれるんちゃうん?』『そういう風に調子に乗っちゃいかんよ』って。『そうよね、ダメね。謙虚によね。』って言って。(笑) 」

MARINAさんに最後にうかがいました。エド・シーランさんに会ったら、どんなことを話したいと思っていますか?

20211210h01.jpg

「まずは、ありがとうという感謝を伝えたいのと、一緒に何か、、、そんな言えるアレじゃないですけど、とにかく音楽楽しいのをやりたいなっていう気持ちはあるので。目指すものは、というか、夢は、熱い想いというか、熱意は一緒だと思っているので、そういうのも語れたらなと思います。」

MARINAウェブサイト