今回は、BTSの大ヒット曲『Butter』。そのミュージックビデオの振り付けに参加した日本のダンスエンターテイメントグループ、GANMIのHidden Storyです。

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男性、11人で編成されているGANMI。BTS 『Butter』の振り付けのお話の前にまずは、GANMIとはどんなきっかけで結成されたグループなのか?GANMIのSOTAさんに教えていただきました。

「2015年に結成したんですけど、きっかけはVIBEという世界大会があって、それに向けて集まったのが結成のきっかけです。自分ともう何人かで中心になって、以前から交流があった、『この人いたら、こいついたら楽しそうだな』で集まったのがGANMIです。」

アメリカ・ロサンゼルスで開催される、ダンスの世界大会『VIBE DANCE COMPETITION』。ここに出場するために仲間を集めて結成されたGANMI。『VIBE DANCE COMPETITION』でいきなり優勝!!素晴らしい成果をおさめました。

 「そこから日本でいろんなショーのブッキングとかきて、それに出たりいろいろやってたんですけど、要は目標、優勝するっていうことをいち早く成し遂げてしまったから目標がなかったんですよ。だから、のほほんと活動して、のほほんとやるっていうのが1年ぐらいあって。」

しかし、そんな時期をこえ、さらなる大きな目標、『ダンサーをもっとメインストリームに!!』この想いを胸に GANMIは 動きだします。たとえば、BTSの弟分、TOMORROW X TOGETHERのミュージックビデオの振り付けも担当しました。そしてある、BTS『Butter』の振り付けの依頼が届くわけですが最初のコンタクト、どんなものだったのでしょうか?   

「オフィシャルでちゃんとメールでするやりとりと、自分がDMというか、やりとりしてるこの二通りがあって、後者のカジュアルな方で自分に連絡がきたんです。『来週忙しい?』『大丈夫、そんな忙しくないよ』『ちょっとまたお願いしたい』というやりとりがあって。気づいたらBTSだったっていう感じ。『オウェーイ』ってなりましたね。」

実は、Kポップアーティストの振り付けについてはひとりで全部担当する、というよりは、何組かで担当することが多いそうです。つまり、『Butter』の振り付けも、GANMIがすべておこなったわけではありません。 では、『Butter』のどの部分を担当したのでしょう??

「どの部分っていうものが、、、K-POPの貼り付けってちょっと特殊で、自分たちはGANMIバージョンとしてフルで送って、それをあちらのパフォーマンスディレクターがピックする形になるので、部分を担当というよりは、自分たちのどこが使われてるんでしょう?っていうのがパフォーマンス見ないとわからないっていう。

だから『ここが自分たちですよ』っていうのは、あんまり詳しいことも言わない方がいいのかなと思って。

ただ今回に関してはサビに注目です、という感じです。今回はサビの頭で前に行く振りを絶対に作りたくて、それをイメージしてました。

やっぱりBTSのサビのインパクトが強い理由は、サビで前に行く、ここがサビですっていう踊り方がすごい上手で。『ダイナマイト』とかもそうなんですよね。あれが多分いいんだろうなと思って絶対前に行きたいなと思って今回作ったので。」

リリースされるとまたたく間に世界的な大ヒットとなった『Butter』。ミュージックビデオが公開されるまで、GANMIのみなさんも振り付けが採用されているかどうかわからなかった、ということなんですが、実際に振りが使われたことについてどんな感想を持ってらっしゃるのでしょうか?

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「今自分たちはダンスの先生でもあるんですが、その生徒の子たちがやっぱりBTSみんな好きなので、生徒の子たちとかがめちゃくちゃ喜んでましたね。

自分たちもこの何ヶ月、携わったっていうのを言っちゃ駄目なんで、『え?!』という感じでみんなすごい喜んでて、それが俺もメンバーも嬉しかったのかなって思いますね。」

GANMIのSOTAさんに最後にうかがいました。BTSとの仕事の経験をふまえて、これから どんなことをやっていきたいと考えていますか?

「やっぱりダンスって素晴らしいもので、それを踊ってる側が言うのは言えるんですけど、踊ってない人、ダンスを見る人だったりっていう人たちが『ダンスっていいよね』とか、『素晴らしいよね』って言える世の中を作りたいなと思っていて。

今やっぱり踊れない人、ダンスしたことない人ってダンスをすごく遠く感じてしまっていたり、ただの見世物として感じていたりっていうところがあって、それが例えば、歌とかのようにもっと身近な存在になれたらなっていうのも思うし、アーティストとして自分たちがどこまでいけるかっていうのをすごく頑張りたいなっていうのも思っていて。

あとはダンスを通して、GANMIを通して、『こいついたら楽しいよね』で集まったり、僕たちは1仲間というか友達で、オーディションとかで結成されたわけじゃないんで、友達、仲間内で頑張ればここまでいけるんだ、みたいなところを伝えられたらいいなって思います。」

GANMIウェブサイト