今週は、京都のチャリティー専門ファッションブランド【JAMMIN】のHidden Story。

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「僕たちは毎週、いろんなNPOさんとコラボして、週替わりでNPOさんのご活動とか想いをTシャツのデザインに落とし込んで発売しています。そして、その売り上げの20%をNPOさんに届けるというチャリティを集める活動をメインにやってます。

JAMMINはジャズのジャムセッションから取っていまして、お金持ちの方から大きなお金を集めるというよりは、本当にいろんな方から少しづつ集めて大きなことを成し遂げたいな、それがジャムセッションのようで、それぞれが持ちよった楽器でその場で音楽を奏でる、そういうセッションのような動きにしたいということでJAMMINにしました。」

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お話をうかがったのは、JAMMINの創設者、西田太一さんです。毎週、週替わりで、様々なNPOとコラボ。その活動や想いをデザインしたTシャツを販売し、売り上げの 20% を寄付!!20%、というのは、かなりの割合だと思うのですが、この設定の理由を教えていただきました。

「世の中にあるチャリティ付き商品は、一商品10円とか一部はという表現、1%とか、そういうチャリティ商品がほとんどなんですが、チャリティを集めるのも僕たちの目的なので、できる限り、どこまで渡せるかなと考えた時に、700円までだったら、ということで、700円、20%、にしています。」

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Tシャツの場合、3500円のうち、700円がNPOへの寄付になる、という仕組みで 事業を展開するJAMMIN。では、そもそも、なぜ、こうした活動をやってみようと考えたのでしょうか?

「きっかけはもう8年ほど前になるんですが、前職では開発コンサルタントの会社におりまして、途上国ですとか日本の街づくりの計画、プランニングをずっとやってました。街づくりという仕事は1020年先のことを考えて進めるんですが、特に途上国だと目の前にすぐに助けないといけない人たち、生活に困っている人がいるので、なんとかそういう人たちに寄り添えないかなということで、すぐにためになるようなことをしたいなということでチャリティを始めました。

チャリティとか社会問題について若い人の関心がすごく低くて、ぜひそういう方に知ってもらいたいということで考えた時に、アパレル、特に僕たちプリントTシャツをやってるんですが、これはプリント、デザインで社会問題、NPOさんの想いを伝えられるということで、すごくいいアイテムだなと思って、アパレルでスタートしました。」

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2014年、最初のコラボTシャツを発売。以後、毎週、NPOとのコラボレーションをスタートしたJAMMINですが西田さんいわく、最初の3年ほどは、売り上げも伸びず、その結果、寄付できる金額も少なく、厳しい状況だったそうです。しかし、

3年以上、150団体とか、それだけのNPOさんとデザインを作って販売していると業界で知っていただけるようになって、それで少しずつお客さんもメッセージを楽しみにしてくださったりとか、社会貢献したいけどなかなか自分ではね、という方がTシャツで応援してくださったりとか、そういう方が少しずつ増えてきたなというのがブレイクスルーになると思います。」

毎週、一つのNPOとコラボして、そのNPOのメッセージをデザインしたTシャツなどを1週間限定で販売する【JAMMIN】。なぜ、1週間限定、という販売期間を設けているのでしょうか?

「僕自身がいろんな社会問題を知ってほしいということで、特定の団体さんとずっとやるのではなく、いろんな団体さんを紹介したい、いろんな社会問題を紹介したい、ということで1週間限定にしています。

大企業さんのCSRも広く一般的になってきましたが、どうしても支援先のテーマが、賛否両論ないもの、環境保全、子どもの教育、こうしたものは寄付が集まりやすいんですが、一方でたとえば、ホームレスとか、人権擁護とか、こうしたテーマは支援が集まりにくいんです。

でもそうした問題も同じ日本にあって、どうにかしようと取り組むNPOさんもたくさんいらっしゃるので、ぜひ知っていただきたいなということで1週間区切りでいろんな団体さんを紹介しています。」

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【JAMMIN】がコラボしたNPOの数は、350を越えました。そして、ぜひ注目していただきたいのは、NPOのメッセージをファッションアイテムにデザインして販売するだけでなく、【JAMMIN】のウェブサイトでは、そのNPOを丁寧に取材した『記事』が公開されていることです。

毎週なので、大変ではあるんですが、それでも僕たち続けられているのは、団体さんははじめまして、の方がほとんどなんですが、すごい想いを持っている方が多くて、そういう方と毎週お話すると僕たち自身もエネルギーをもらえるし、もっと頑張らないとなと刺激をいただく毎週です。」

JAMMINの創設者、西田太一さん、最後にこんなことを話してくれました。

「僕たち、Tシャツを買ってもらうのが一番嬉しいのは嬉しいんですが、まずは社会問題やNPOさんのことを知ってもらうのが一番かなと思っていまして、結構身近に社会問題があったり、身近に自分ができることっていうのがあると思うので、何かそういうきっかけになればなと思うので、週に1回、記事でものぞいていただければと思います。」

JAMMINウェブサイト