m-floがさまざまなアーティストとコラボレートする "♡"プロジェクト。LISAさんがグループを離れていた2003年に始まり2008年まで続いた"♡"プロジェクトが帰ってきました。今週は、そのHidden Story。

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プロジェクトの再始動第一弾。

m-flo Sik-K & eill & 向井太一、『tell me tell me』。この曲の冒頭は、2003年のナンバー、m-flo loves melody. & 山本領平 『Miss You』と同じフレーズになっています。今回、『tell me tell me』では、LISAさんが歌っているんですが そのレコーディングについて教えていただきました。

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☆Taku :LISAが歌ったら面白いなって思うけど、LISAが歌ってくれるかな?っていうのも頭によぎって。

LISA:レコーディングの時ボーカルブースの中で、モジモジしてたもんね。どう頼もうかって割と長い間私の周りをウロウロしてたよね。

☆Taku :そうなんですよ。melody.さんが歌ってたところを、オマージュしたら面白いかなあっていう、あとはloves復活っぽくって面白いなっていうところで、勝手に盛り上がっちゃってたんです。でも、LISAに普通に聞いたら『全然、やるわよ。』みたいな。

LISA:全然。むしろもうね、グループの名曲ではあるので、やっぱり、やらせてもらえることがすごくはっきり言って本当に光栄でした。」

『tell me tell me』には、韓国のラッパー Sik-Kさんがフィーチャーされています。

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VERBAL:一番最初に彼に会ったのは、今年の1月にパリで出会ったんですよ。もうこの曲を作るっていうのが決まっていて、どういう構成にしようかみたいな話を、グループLINEみたいなグループチャットでやり合って、☆Takuからもディレクションが行った直後ぐらいに僕がパリコレに仕事で行かなきゃいけなかったんです。それで、フランスに向かった際にSik-Kが『自分もパリにいるんです』って話だったから会って、『LINEグループでやりとりした内容とか来てるけど、どう?』みたいなちょっと口頭でショールームで話して、その時は『任せてくださいみたい!』という感じでした。そして、その後日本に戻って届いたのが、☆Takuのリクエスト構成を全く無視したバースでしたね(笑)

☆Takuうん。あと、面白いのが、普段日本語と英語を喋ってるVERBALが韓国語を入れたり、普段、韓国語と英語のSik-Kが日本語を入れたり。lovesはそういう予想外が起こるところがすごく面白いところの一つですね。」

そして、m-flo♡chelmico『RUN AWAYS』についてもうかがいました。

☆Taku :chelmicoの場合はまず1回、どういう曲にしようかってみんなで話し合いをして、それで『ちょっと考えていきます』って、簡単なトラックのループを渡して、それでみんなに考えてもらったっていう流れが最初の部分です。

VERBAL:うん。あとこのときってちょうど緊急事態宣言が下されてどんどん自粛的な、3密気をつけようって『3密』って言葉がなんかテレビで促されるタイミングぐらいだったんで、僕たちもさすがに同じスタジオでみんなでセッションしようっていう感じではなく、初めはコミュニケーションとれるのかな?と思っていました。でも、本人たちがすごくモチベーション高くて確か1回打ち合わせして、その次に会ったときにはすでにラップを書いてきてくれてたので、すごい自分はそれにめちゃめちゃインスパイアされて、頑張らないとって思った次第ですね。」

この曲では、chelmicoのRachelさん、Mamikoさんのふたり、そして VERBALさんに加えて、LISAさんもラップしています。

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LISA:いつも私はm-floでお仕事をするとき、ラップのところはVERBALさんに書いてもらって、VERBALさんの声を聞いていて自分もやってっていう流れなんです。やっぱり先生がうまいから、なんかいいわね。

VERBAL:いやいや、LISAのラップって書きやすいんですよ。ずるいのが、もうキャラがこういうこと言ってほしいっていうイメージが湧きすぎるんです。実は最初、自分のラップを書いてから、chelmicoのRachelさんMamikoさんのラップを聞いて『自分もちょっとこれ負けないように書かないと』と思ってまず書きます。そして、自分がウォームアップした後にスタジオでLISAのラップ書いたんですけど、今まで温めてきたラインとかそのまま投入して、めっちゃめちゃ自分的にも超大作なラップになったので、LISAのラップ書く前に書いたのがちょっと微妙だなと思って書き直したりして。でも、結局書き直したけど最終的にレコーディング終わってLISAに言われたのが、『でも、私のラップの方がかっこいいでしょ』って(笑)『はい、そうです』としか言えなくて。

LISA:そうなんだよね、今回VERBALのやつより私の方がかっこよかったわよ(笑)

VERBAL:やっぱりちょっとメイウェザーとアニタベイカーが、、、もうLISAだなっていう。」

印象的なフレーズ、『計画的 ノリ 歴史に残るノリ ワビサビノリ』。このパートはどうやって生まれたのでしょうか?

VERBALこれはスタジオで、、、その時は『これぐらいシンプルがいいでしょう』みたいな感じだったんでそこに入れるパンチライン書いていこうっていう。ノリって、どういうノリがいいかとかなんかそういう話をスタジオでしてたときに、『計画的なノリ』ってちょっと何か相反してる感じで面白いよねとか、『レモン100個分のノリ』って訳わかんないよね、とかなんかそういう、なんかみんなでゲラゲラ笑いながら、とりあえず面白いなって思う言葉を、『〇〇なノリ』の〇〇をみんなでせーので書いていって、最後選抜していった感じです。」

2017年、15年ぶりにLISAさんが復帰。

去年2019年にはアルバム『KYO』をリリースし、さらに、""プロジェクトも再始動。ふたたび3人となって加速するm-floですが、LISA、VERBAL、☆Taku。この3人で活動することについて、最後にうかがいました。

LISAやっぱりもう長く一緒にやってるっていう気持ちはあるし、常にloves matterでも私がちょいちょい出てきてたので、そこはなんか切っても切れない縁じゃないですけど、なんかすごく太い何かで繋がってますね。

☆Taku 中学生からの中ですし、あとこれLISAが言ってたんですけど、『m-floはアメーバのようなグループだからいろんなことができる』っていうところで、この概念とか僕も共感するし、なんか自由に音楽を作ることができることが大事だし、それができるから楽しいですね。

VERBALやっぱり3人でしか感じないこととか、3人じゃないとぶつからない壁だったりがあるので、そこから生まれるグルーヴ感とか想いっていうのがやっぱり曲になるんです。今そのlovesって新しい要素が入ってのLISAとのグループなんで、そこなんか楽しみながら、一つ一つパズルのようなときもあるんで、それをどう考えていこうかっていうのを、いつもディスカッションしながらやってる感じですね。だからなんか、ある意味ちょっと、ハラハラずっとやってるっていうのが、20年やっててもいまだに感じる今日この頃じゃないでしょうか。

LISAうんうん。」

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