『麒麟がくる』に登場する岐阜県ゆかりの戦国武将をイメージしたかりんとう。

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その誕生秘話とは。

今週 ご紹介するのは、【戦国武将かりんとう】。

こちらは、障がい者を支援する岐阜県の団体、社会福祉法人 いぶき福祉会が手がけるもので、いま、大きな話題を呼んでいます。【戦国武将かりんとう】のHidden Story、いぶき福祉会のブランドマネージャー、山本友美さんにお話をうかがいました。

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岐阜県岐阜市にある 社会福祉法人 いぶき福祉会。どんな障がいがある人も豊かに安心に暮らせる地域づくりを目指して知的障がい、身体障がい、重度の障がいのある方、およそ170名が参加して、ものづくりがおこなわれています。

今回注目するのは、【戦国武将かりんとう】ですが、実は、かりんとう自体は、いぶき福祉会のスタートのころ最初につくられた商品でした。

「かりんとうが一番初めに作られました。開設当時、利用者さんが小麦粉粘土で粘土細工をしていて、それを職員が見て、これならかりんとうが作れるんじゃないのということで思いついたのがきっかけです。」

障がいのある利用者さんが、小麦粉粘土で粘土細工を作っていたのを見て、それならば、かりんとうもできるのでは?このひらめきが、のちに人気商品となる かりんとうを生みました。そして、今回発売された【戦国武将かりんとう】。この誕生には、大河ドラマ『麒麟がくる』が深く関わっていました。

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「NHK大河ドラマ『麒麟がくる』に登場する岐阜県ゆかりの戦国武将をイメージした岐阜のお土産を募集してたんです。そこで、うちでも何か出せないかなということで、主力商品であり一番人気のかりんとうを応募しようと決めました。」

大河ドラマ岐阜市実行委員会の関連商品募集を見て、『麒麟がくる』に登場する岐阜県ゆかりの戦国武将、明智光秀、織田信長、そして 斎藤道三。この3人をイメージした商品をつくることを決めました。

「かりんとうは味が6種類あるんですけど、中でも人気の高い3種類を戦国武将にあわせてイメージしようということで、紫芋と黒糖と抹茶を使用することになりました。商品開発の会議が月に1回あるんですけど、そのときにみんなで話し合って、明智光秀は桔梗を家紋にしているので紫色に。織田信長は黒もイメージとしてあるということで黒糖にして、斎藤道三は抹茶にしました。インターネットで探したときに、武将のイメージカラーみたいなものがあったんですけど、その中に緑色もありまして、みなさんの中にもそういう意識があるのかもしれないね、ということで緑色にしました。」

障がいのある方が製造を担当されているのですが、かりんとうは、どんな工程で作られているのでしょうか?

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「国産の小麦と岐阜県産の平飼いの鶏の有精卵を使っています。揚げ油は国産の米油であげています。水飴は使用せず、砂糖が粉をふくまで熱を加えてからめてます。すごく細くて曲がったりしやすいんですけど、そうならないように結構苦労して作っています。切る段階でもそのあたりを工夫しながら、揚げる方もそーっと油に入れることで曲がらないよう頑張っています。ほんとに声をかけながら、『いきます!』みたいな感じでみんなで連係してやっていますね。大河ドラマを見ている利用者さんもすごく多いんです。そういった自分たちがテレビで見ているドラマの商品を作っていることが喜びになってるようで、すごく楽しんでつくってもらっています。」

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いぶき福祉会では、かりんとうのほかにもマドレーヌ、ジャム、お茶、お米、さらに 草木染め 、手すきの和紙のアイテムなど多くの商品が作られています。

こうしたものを通して、障がいのある方をより知ってもらうこと。

そして、それによって さまざまな立場の人を受け入れる豊かな社会をつくること。

これが いぶき福祉会の考える、ひとつのゴールです。

「多様な人たちがおだやかに暮らせる寛容な社会を目指し、さまざまな取り組みを進めています。障がいのある方が安心して暮らせる地域というのはそれ以外の方も安心して暮らせる地域につながるんじゃないかなと考えています。」

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