今週は、バンド、King Gnuの常田大希さんが手がけるプロジェクト、millennium paradeのHidden Story。King Gnuのこともあわせてお話をうかがいました。

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King Gnuは去年、紅白歌合戦に出演。さらに、今年1月にリリースしたアルバム『CEREMONY』が大ヒットしています。常田大希さんに、まずはひとことで教えていただきます。King Gnuとはどんなことを目指して作ったバンドなのでしょうか?

「Jポップ、やろうって感じです。」

「Jポップをやろう」。この言葉には、深い意味があります。日本の音楽を、もっと多様で豊かなものにすること。そのために、King Gnuは、Jポップというフィールドに乗り出したのです。 

「そうですね、すごく画一的というか、日本の音楽業界に存在する音楽が、なんていうのかな、一方向ばかりだなと思っていたので、もっと多様的な土壌になっていくといいなと思ってはいます。そこはほんとにトライしている感じですかね。そうやっていろんな音楽の楽しさを伝えようとはしてますね。ほんとにゆるやかにですけど。」

そして、新曲が配信リリースされたばかりのmillennium paradeは、King Gnuの活動開始よりも前からあるプロジェクトです。 

「自分を中心にして仲間内が参加してくれている感じです。すごい大編成のバンドみたいなイメージです。King GnuがJポップだったら、millennium paradeはポップアートみたいな。どちらも俺的にはポップだと思ってやってるんですけど、どっちかと言うとウォーホールとかバスキアとか、そういうポップアート的なポップさは意識してますね。」

では、『millennium parade』、この名前の由来は?

「百鬼夜行、みたいなのがテーマというかイメージにあります。すごい世紀の大行進じゃないけど、パレードしてこうぜっていう。鬼、っていう名前もビジュアルも好きっていう。(笑)本来、俺らみんな、アンダーグラウンドですよね。だから、そういう奴らが集まって行進していくっていう感じ。」

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そして!millennium paradeの大行進、本格的な活動が この曲とともに始まります!『Fly with me』。クレジットされたミュージシャンは、実に14人。millennium paradeは、分厚いサウンドで、華々しく幕をあけたのです。

「もう300トラック以上のトラック数でフルオケじゃないけど、大編成ですね。で、パソコンが動かなくなっちゃって、ていうくらい大編成のサウンドです。ただこの曲はずっとやってて、俺たちのテーマソングみたいな位置づけの曲でもあるんです。」

実はこの曲、最初に構想されたのは、5年ほど前、Daiki Tsuneta Millennium Parade として活動している頃でした。   

今回、その曲がアニメ『攻殻機動隊 SAC_2045』のオープニングテーマとして遂に姿を現すことになりました。『Fly with me』には、5人のヴォーカルがフィーチャーされていますがそのうちのひとりは、WONKの長塚健斗さんです。

「サビは健斗が歌ってますね。文武はキーボード弾いてるし。健斗は前、Daiki Tsuneta Millennium Parade時代にこの曲の元になった曲があってそれにも参加してくれてます。だから関係が長いというか。それをベースに攻殻機動隊のアニメのオープニングでどういうのが鳴ったらかっこいいかっていうのを考えて、ブラッシュアップというかビルドアップした感じですね。5年前に構想があって、2年前くらいにまたブラッシュアップしてかっこよくなって、今回、攻殻機動隊がこれを使いたいって言ってくれたんで、またブラッシュアップして、最高の形で着地したかな。」

音楽を愛する仲間たちとともに、盛大なパレードを。millennium parade 常田大希さんは、最後に、こんなことを話してくれました。

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「millennium paradeがTokyo chaotic、東京の混沌を背負って作品を作ろうと思っているんで、やっぱり大編成のものは増えていくかな、という感じです。オーケストラとも一緒になんかやれたらいいなみたいなことはふんわり考えてます。ほんとにいろんなことを楽しんで。例えばKing Gnuを聞いている人がこういう『Fly with me』みたいな曲を聴いてどう思うか、ということも興味深いし、楽しみですね。」

millennium parade ウェブサイト

King Gnu ウェブサイト