東京・八丁堀の駅からすぐ。新大橋通りに面した角に、"賢いフクロウ"という名前のホステルが誕生しました。
『WISE OWL HOSTELS TOKYO』の企画、運営を手がける株式会社シェアカンパニーの代表取締役、武藤弥さんにまずは、ホステルのネーミングについてうかがいました。
「ホテルをある種の色気、一晩そこで楽しい経験ができる場所、ということで考えて、"夜遊び"というものがテーマにあったんです。せっかく東京に来てるのにだらだら寝ていてもしょうがない。そんな時間があったら遊ぼうよ、というのが僕らの提案したいことで。もちろんこの施設内だけじゃなくて、東京のいろんなところで遊んで、疲れて帰って来て、さらにここでまた遊ぶ。それからちょっとだけ寝て、朝早く起きて築地に海鮮丼を食べに行ったり、そういう経験を詰め込んでほしいなと。そこで、『Owl=ふくろう』は夜行性だったり、海外のスラングで『夜更かしの人』みたいな意味にもなるし、Owlは幸福の象徴だったりいいイメージもあるので。(武藤さん)」
東京のいろんな場所で遊んで、さらにホステルに帰ってきて、また遊ぶ。
『WISE OWL HOSTELS TOKYO』実は、地下に究極に心地いいサウンドでDJプレーやライヴを楽しめるSOUND & BAR『HOWL』があるのです。このスペースの音づくりは、サウンドデザイナーのホリカワ・ヨシさんが担当されました。

「やるんだったら音はこだわりきろうと思って、音はホリカワ・ヨシ君に頼みました。彼とはもう20年来の付き合いになりますが、ここで聞くと本当に『ああこんな曲だったんだ。』と思うくらい、いろんな音が入っていたり、響きがするんです。(武藤さん)
僕はリリースもほとんど海外からしかなくて、ツアーをしても海外。たくさんのところでやったときに、どういう音にすれば心地いいかとか、いかにクリアに聞いてもらうかというのは、どのメーカーも考えることです。ただ、長時間聞いていると耳が痛くなってしまうので、それを何とかできないかというのが長年のテーマでもある。音量を上げてもヒステリックにならない、というのをずっと考えていたんですが、個人でやるのは到底無理だと。そこに武藤さんから声がかかって、僕にしたらこんないい機会はないと。(ホリカワ・ヨシさん)」
長時間聞いていても疲れない。そして、それぞれの音が心地よく響く空間づくり。そのHidden Storyとは?
「自宅で聞くオーディオやタジオのスピーカーをそのまま大きくできないかと。ゆったりと聞ける音質のままでかくはできないのか、それをするためにはどうしたらいいのか。普通そういう小さいスピーカーで爆音は出せないので、スタジオで使われるようなユニットをたくさん使っています。あと低域に関してはパンチがほしいし腹に響いてほしいので、そこにはクラブやライブのPA用ユニットを使っていて、それもいわゆるPAスピーカーとは違う、オーディオとかスタジオモニターの考え方を使っていたり。
あと、実は大きいのは室内音響。最初は音楽をやれたもんじゃない、もともと倉庫なので響きがひどいとからその設計から手伝わせてもらって。やったことはクラブとかライブハウスのクオリティじゃなくて、いわゆる小ホールみたいな内容を詰め込んじゃったと。まあ、ありえない。クラブに詳しい人がたくさん来てくれましたが、『ここまで音にこだわった箱は見たことがない。こんな音は聞いたことがない。』という言葉を聞けました。(ホリカワ・ヨシさん)」
お部屋についても株式会社シェアカンパニーの 前川佳美さんにご案内いただきました。
「ドミトリータイプの宿泊施設ですが、ファミリータイプとして個室でお貸しするお部屋と大部屋で1ベッド単位でお貸しするお部屋があります。2段ベッドがふたつあって4人で使うお部屋は個室に近いドミトリーです。家族や友人で泊まることが可能で、ベッドにはシモンズのマットレスを使っています。あと、そのまま携帯やパソコンを充電できるように、コンセント以外にUSBジャックがあります。


ツインのお部屋は2名でお使いの方が予約できるタイプになっています。個室タイプには、洗面所がついていまして、大型ドミトリーは水回りなどはすべて共用になります。(前川さん)」


そのほか、通常の大型ドミトリーもありますし、さらに、6階は家具付きのサービスアパートメントとなっていて、長期滞在も可能です。また、1階には全国の日本酒が楽しめる『地酒・おでん・肴 フクロウ』という飲食店も入ります。八丁堀で、新しい夜の楽しみ方を提案する『WISE OWL HOSTELS TOKYO』。代表の武藤弥さんは、こう語ります。
「インバウンド消費が増えているのでそれをターゲットに、というのもあるんですが、僕が若いころロンドンやニューヨーク、ロサンゼルスとかそういう都市に行くと、ファイブスターのホテルだけじゃなくて、ちっちゃいけれどもかっこいいブティックホテルがありました。そこは地元の人たちの社交場にもなっていて、旅行者がその中にまざって楽しむ。週末にはフロントにDJが入って、ロビーがクラブ状態になる。それをやりたいという想いをずっと持っていましたし、このインバウンド消費が増えているというタイミングでそれができた。海外のミュージシャンが来てここで演奏して上に泊まって行ったり、そういう拠点になったらなと思います。
海外のすごく有名なところだとハドソンホテルとか、あの辺はイアン・シュレーガーというカリスマ的プロデューサーが作ったんですけど、彼はホテル屋さんじゃないんです。もともとスタジオ54という有名なクラブをやっていて、そのあとホテル業に入っていった。エンターテイメントをやっていた人が宿泊業をやっているんです。当然フィーのとり方は"部屋代いくら"と同じなんですけど、"一晩の楽しみ代いくら"っていうモデルなのかなと思うんですよ。(武藤さん)」
そして、武藤さんは、東京の方にも このホステルで楽しんでほしいと願っています。
「ホテルで遊ぶという行為ってあまりないんですよ、東京で。ホテルに飲みに行こうって聞かないじゃないですか。海外の人たちは結構やってるんですよね。アメリカのAceホテルとかでは普通に地元の人がロビーで飲んでるし、そういうのを作りたかった。それは旅行客にも楽しいですし、東京の人にも楽しいと思うんです。いろんなものと交流が起きるのが旅の楽しみだと思いますし、そういう意味では東京、地元の人にも来てほしいです。(武藤さん)」
八丁堀の駅を出てすぐの場所。地下には 最高の音質のバー・スペース。旅行者はもちろん、東京に暮らす人の社交場になってほしい。代表の武藤さんと、地下の音響を手がけたホリカワさんは同じタイミングで こんなコメント。「まず、誰よりも、僕らが毎日 遊びに来ますね」。
"TOKYO"を遊び尽くす、拠点に。
『WISE OWL HOSTELS TOKYO』
住所:〒104-0032東京都中央区八丁堀3-22-9
ご予約は下記のウェブサイトをご確認ください。