大人気、コールドプレスジュースの秘密に迫る!!

ちまたで話題のコールドプレスジュース。いったい どんなものなのか?株式会社 サンシャインジュース 代表取締役社長の剛 嘉徳さんに教えていただきました。
「コールドプレスジュースというのは、野菜や果物に熱を加えずに、含まれる水分を圧力をかけて絞り出したジュースですね。一般的な家庭用のブレンダーなどですと刃がすごく高速で回転しているじゃないですか、あれで摩擦熱が加わってしまったりするんですけど、そういうことはなく、まず工程としましては瞬時に野菜を細かく切り刻んで、その細かく刻まれたものに対して約5トンの圧力をゆっくりかけて、野菜や果物の中に含まれる水分を抽出する。それで出てきた水分が、サンシャインジュースとして店頭で販売しているジュースです」
メニューを見てみると、「ケール、ほうれん草、小松菜、セロリ、レモン」の入った<グリーン・デトクサー>。「ビーツ、季節の柑橘、マカ」の入った<アイアンマンズ・フェイヴァリット>など、さまざまな野菜やフルーツを含んだジュースが 並んでいます。このサンシャインジュース。剛 嘉徳さんが、始めようと思ったきっかけは?
「僕がサンシャインジュースをお店として始めたのは昨年の1月で、その2~3年前くらいから、僕ずっとアメリカに住んでたんですけど、ニューヨークにちょっと戻って街をぶらぶらしていたら、向こうの友達から<いま結構面白いジュース屋ができている>と言われて。僕はそもそも運動をやるので、食べるものとかカラダに取り入れるものは敏感に、ちょっと気をつけていました。それで連れて行ってもらったら、コールドプレスジュースを売っているジュースバーだったんですよね。飲んだら、すごい野菜の味もダイレクトだし、濃いし、これめちゃくちゃいいね、って感じになって。これ東京でやっても絶対いいだろうなと思って」

ニューヨークで出会ったコールドプレスジュースを 東京で提供したい。しかし、剛さんには、ジュースを販売した経験はありませんでした。試行錯誤の日々が始まりました。
「野菜を探すところから始まりました。できるだけいい、有機のオーガニックの野菜を使いたいなと思って。まずはそういうものを買って、自宅にコールドプレスのジューサーを買って友達のためにとか、個人的に作ってたんですけど、値段がすごく高くなっちゃうんですよね、もし売ろうとしたら。それで野菜をもっとうまく調達できる方法はないのかなというのを模索していて。で、いろんな紹介とかをしてもらって、農家さんに直接行って、どんな感じなんですかね、みたいな話を聞きに行ったら、すごく参考になることを教えてもらって。ほんとに野菜がすべてなので、いまいろんなエリアから野菜をとってるんですけど、そういう方とどれだけつながれていい野菜をとれるか、というのが一番キーというか、ジュースのクオリティはもうそこなので」
サンシャインジュースのなかでも特に人気の「サンシャインジュース・クレンズ」について、うかがいました。
「ジュースクレンズ、というプログラムで、一定期間、固形物をとらずにサンシャインジュースだけを飲んでいただく。よく断食ってあるじゃないですか、そのときに一日400ミリリットルのサンシャインジュースを6本飲んでいただきます。ジュースを飲むということは、スムージーとかスープとかとは違います。そういうものは繊維があるのでカラダが消化しないといけないじゃないですか。でもコールドプレスジュースは繊維と水分を完全に分けて、その水分だけを飲むので、固形物を食べないで内蔵を休ませて、でも栄養素はジュースでとる。内蔵はしっかり休ませることができて、カラダは毒素をどんどん外に出していく、というのが狙いなんです。食べることにもっと意識が向いたりとか、食べるものに意識が向くきっかけにもなるので、中長期的にも体重は減っていったりすると思います」
値段が安くはない理由。それは、質のいい野菜やフルーツを 大量に使っているから。例えば、400ミリリットルのグリーンデトクサーというジュースを作るのに使う野菜はおよそ 1.5キロ。多くの材料を使うため、開店当初は、こんな苦労がありました。
「最初は、今使っているようなジューサーもなかったんですよね。ほんとに僕が家でプロトタイプを作っていたジューサーを店に移してそれでやり始めたんで。どんどん人気になってきてお店がパンクしちゃうというか、作るのも間に合わないし、野菜の量も足りないし、という感じで、朝の10時半11時くらいから売り切れですみたいな(笑)ずっとひやひやしてましたね。もうこのままじゃできないな、という感じになって、いろいろ調べてたら、いま流行っているお店、ニューヨークとかLAとか、すごくたくさんコールドプレスジュースのお店があるんですけど、そのジュース屋さんで使われているマシンというのが、アメリカ製のもの、Good Natureっていう会社なんですけどそこの会社のものだって分かったんですよね。もう40年くらい続いている企業なんですよ。ジュースマシンをつくる企業で。ほんとにジュースを信じていて、うちのジューサーを使っていいジュースをみんなで作ろうぜ、みたいな会社なんですけど。その会社のジューサーを入れて、それ以来、パンクは基本的にはない感じになったんですけど」
ジュースをこよなく愛する、アメリカのジュースマシンメーカー。日本全国で美味しい野菜を頑張って作っている農家のみなさん。いいジュースを届けるために、いくつもの想いが重なりました。そして、剛 嘉徳さんが思い描くのは、まるでカフェのように、コールドプレスジュースのスタンド街角にあふれる未来。人々の健やかな毎日を願いながら、きょうもジュースづくりが続きます。