今日は、映画監督・岩井俊二さんのPLAY IT LOUD

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おはようございます、岩井俊二です。

僕がいま、リスナーのみなさんとシェアしたい曲は、Taylor Swiftの「Cardigan」です。この曲はですね、最近、ふとYouTubeのタイムラインに上がってきて、なにげなく再生してみたらすごく良い曲で、アコースティックで渋い感じで、素敵だなぁと思った曲なんですけど、確認してみたらTaylor Swiftさんをいつの間にかチャンネル登録してたみたいで(笑)この曲と出会えたというのはすごい、登録しておいて良かったなっていう感じですかね。すごいメジャーな人が歌っている曲の印象があまりないっていうんですかね、ちょっとだから意外・・・こんな有名な人がこんなニッチな曲をやるんだっていう。だから良い出会いをしたなと、つい最近、そういう体験をしたということなんです。では聞いてください、Taylor Swiftさんで「Cardigan」。

映画監督・岩井俊二さんに選んでいただいたナンバーは、Taylor Swift 「 Cardigan 」。7月24日にサプライズリリースしたアルバム「 folklore 」収録の1曲です。岩井監督がおっしゃる通り、テイラーのこれまでのポップ路線とは違って、かなりニッチで、幻想的な楽曲が多く収録されています。この曲「Cardigan」は、全米シングルチャート初登場1位。同じタイミングでアルバム「folklore」も初登場1位を記録。実は、ビルビードでシングルとアルバムが同時に初登場1位を記録するのは史上初の快挙だったそう。アルバムの評論家からの評価も非常に高く、早くも次回のグラミーの「本命」とも言われています。それにしても岩井監督、いつの間にかテイラーのYouTubeをチャンネル登録していた、って、日々どれだけ多くのビデオをチェックされているんでしょうか・・・?素敵な選曲、ありがとうございます。では、岩井俊二さん、近況も教えてください!

さて、わたくし、岩井俊二ですが、原作・脚本・監督を務めた、映画「チィファの手紙」がきょう公開になります。

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これは、ある女性が亡くなって、残された妹や娘、息子、家族、その周りに人達のその後の中から、生活の中から次第に手紙のやりとりになっていって、最後ちょっとした奇跡的な出会いになっていくという、今年公開された「ラストレター」という日本の映画があるんですけど、同じ、僕が書いた原作の中国版という作品で、実際に僕が中国に行って撮影してきた作品です。俳優さんたちは今回初めてジョウ・シュンさんはじめ・・・ジョウ・シュンはもう中国の大スターですけどね、をはじめ、才能のあるみなさんと一緒に仕事ができて、ストーリーが人と人の心模様の繊細なところをいくので、そのデリケートなやりとりをお互いに気持ちを共有しながら、話し合いながら丁寧に作り上げられたっていう意味ではそこが一番、コミュニケーションですかね、それが自分にとっていい経験になったなと思います。映画「チィファの手紙」、きょう公開です。ぜひ、ご覧ください。以上、岩井俊二でした。

 日中合作映画ではなく「中国映画」を製作された、ということなんですね!ある同窓会が中学時代の恋をよみがえらせる。30 年ぶりに再会した女性と男性。女性は亡き姉のふりをし、男性はかつてその姉に恋をしていた。そして、妹は彼のことが好きだった。中核が不在のままのトライ アングルは、やがて始まるふたりの「文通」によって思いもかけない拡がりを見せ、あるひとつの奇跡へと辿り着く。岩井俊二監督が描く、もうひとつの"ラストレター"、映画「チィファの手紙」は、きょう公開です。