
毎月1回、税についての「頼れるパートナー」=税理士さんによる、税のワンポイント解説をお届けしています。
今回は、ここのところ毎年のように改定されている「年収の壁」についてです。東京税理士会の澤田祐子さんに教えていただきます。
今回は、給与収入だけの人について解説します。
まずは本人に所得税がかかり始めるラインについてですが、以前は年収が103万円でした。これがいわゆる「103万円の壁」です。
これが改正により徐々に引き上げられ、令和8年分からは178万円になります。つまり、令和8年については178万円までは所得税が課税されません。
もうひとつは配偶者控除や扶養控除の対象になるかどうかのラインです。
こちらも改正により徐々に引き上げられ、令和8年分から年収136万円までの配偶者、親族については、配偶者控除、扶養控除の対象となります。また、年収が配偶者控除の範囲を越えても受けられる「配偶者特別控除」について、満額が適用されるのは169万円までです。
169万円を超えると控除額は徐々に減額し、年収207万円を超えるとゼロになります。
まずお聞きいただいたのは、「税負担における年収の壁」についてでした。制度が毎年、変更されているので、最新の情報をチェックすることが必要です。
そして、「税負担における年収の壁」のほか、「社会保険における年収の壁」もあります。
この点について、教えてください。
社会保険における「年収の壁」については、一定規模以上の勤め先の社会保険に加入して保険料を払うこととなる基準の「年収106万円」がありますが、令和8年10月(つまり来月分)からは、この賃金要件基準が撤廃され、収入金額にかかわらず、週20時間以上勤務する場合は勤め先の社会保険、つまり、健康保険や厚生年金保険に加入することになります。
なお、配偶者や親の社会保険の扶養から外れなければならない「年収130万円の壁」は、今後もそのままで、今回の税制改正の影響を受けません。
いわゆる「社会保険の壁」、今までの年収106万円ではなく、来月からは、一定規模以上の会社で週20時間以上働く場合には社会保険料を支払うことになる、ということ。これは、雇用される側にとっても、雇用する側にとっても、大きな変更ですよね。より具体的な内容については、専門家であるお近くの税理士さんにご相談下さい。
今月は、「年収の壁」について東京税理士会の澤田祐子さんに教えていただきました。ありがとうございました。