20260417pw01.JPG

毎月1回、税についての「頼れるパートナー」=税理士さんによる、税のワンポイント解説をお届けしています。

今回のテーマは、「個人事業主と法人の税金面での違い」についてです。会社組織にするのと、個人事業主とでは、税金面では何が違うのでしょうか。今回は、「東京税理士会」の猪俣尚美(いのまた・なおみ)さんにお答えいただきます。まずは、個人事業主と法人とでは、税金の申告では、何が違うのでしょうか?

大きな違いは申告期限です。個人事業主は1月から12月の1年間で決算をして、所得税の申告を翌年の3月15日までに行います。一方、法人は決算月を自由に決めることができます。申告期限は原則、事業年度終了の日の翌日から2か月以内です。

また、個人事業主の税務申告書の提出先は税務署のみですが、法人は、税務署だけでなく、都道府県税事務所、市役所などにも申告書を提出する必要があります。 

個人事業主は、赤字の場合、所得税の納税はありません。一方、法人になると赤字でも資本金や従業員数に基づいて課税される地方税を納付しなければなりません。

一般的に法人の方が、個人事業主よりも社会的な信用が増す、というメリットがあるようですが、それだけに必要な手続きは増える、といえるかも知れません。それでは、法人と個人事業主との違いで気をつけなければならないポイントは、どんなことでしょうか。

個人事業主の所得税の確定申告には、節税のメリットがある青色申告の制度があり、青色申告特別控除として、最大65万円の控除が受けられます。一方、法人にも、個人事業者と同じように青色申告の制度がありますが、青色申告特別控除はありません。ただし青色申告をおこなう法人には、赤字を最大で10年間繰り越して、次の期以降の黒字から控除できる制度があります。

個人事業主は、自分に給与を支払うことはできませんが、法人の代表者は、会社から報酬、つまり給与所得を得ることができ、報酬は法人の経費としての計上が可能です。

また、法人は、原則的に社会保険の加入義務があるため、自分ひとりだけの会社でも社会保険への加入義務があります。

個人事業主と法人では、税金の申告について違う点が多いので、やはり税理士さんと相談ということになりそうですね。

今月は、「個人事業主と法人の税金面での違い」がテーマでした。東京税理士会の猪俣尚美さんに教えていただきました。ありがとうございました。