This Week's Number is・・・26.1

「26.1%」この数字は、日本の、40代の二人以上の世帯で、「貯蓄がゼロ」という人の割合です。貯蓄というのは、預貯金や株式、債券などの金融資産を合計したものですが、金融広報中央委員会の調査でその貯蓄がゼロ、と答えた40歳代の二人以上世帯は26.1%。およそ4世帯に1世帯以上が「貯蓄ゼロ」、という結果です。ちなみに平均貯蓄額は、40歳代の二人以上の世帯で825万円。「平均額」は貯蓄額の多い世帯が金額を引き上げている可能性があり、より実態に近い「中央値」、つまり金額の大きさで並べた場合、真ん中の数字は、250万円となっています。

他の世代はどうなっているかを見ると、二人以上の世帯で「貯蓄ゼロ」の割合、20代では35.7%、30代23.9%、50代24.4%、そして60代では20.8%。

また以前はどうだったのか?世帯年令に関わらない「貯蓄ゼロ」の歴史的な推移ではデータが最も古い1963年では22.2%でしたが、1966年に8.5%に。それ以降30年間は一ケタ台でした。しかしバブル経済崩壊後の1996年からは再び10%を上回り、2003年に20%台になると、コロナ禍の2020年以外は常に20%以上となっています。

経済の低迷が見えてくるデータとも言えそう。年金などの社会保障もままならないなか、この数字は厳しいものがあります。低金利も貯蓄意欲が低下する要因のひとつ。NISAの導入と拡大によって投資も増えているということですが、幅広い立場での賃上げも、欠かせないのではないでしょうか。