This Week's Number is・・・
11.4%
「11.4%」
この数字は、2023年4月における、荷物の再配達率です。これは国土交通省による調査結果で、調査対象となったおよそ245万個の荷物のうち28万個程度が再配達に回されたということです。コロナ禍で在宅が増えて荷物を受け取りやすく、再配達率が改善した時期もありましたが、20年10月以降はほぼ横ばいが続いています。
人口の集中する都市部では12.6%と全国平均よりも高くなっていて、特にマンションでは戸建て住宅と比べ、荷物の配達に時間がかかります。宅配事業者によると、タワーマンションでは配達するために30分以上かかるということもあり、トラック運転手が不足する、いわゆる「2024年問題」を控え、事業者の負担は増すばかりとなります。
政府は10月にまとめた緊急対策で、「置き配」やコンビニ受け取りなどを指定した消費者にポイントを還元する仕組みの導入を盛り込みました。それだけでなく、宅配ボックスが新築に比べて少ない中古マンションなどで、国が設置費用を補助するのと同時に、子育て世帯が多い集合住宅に対してさらに手厚く支援して再配達を減らす対策を行います。
育児中はおむつや離乳食などの消耗品を購入する機会が増え、ネット通販に頼ることも少なくないというのがその理由です。マンションなどの規模や賃貸・分譲かを問わず1棟あたり、50万円を上限に2023年度中の費用補助の実施をめざしています。
分譲の場合では所有者の修繕積立金などからまかなう考えで、管理組合に宅配ボックスの設置を促すため、ルールの見直しを検討。24年度までに再配達率を6%に半減する目標を掲げています。再配達を減らすあらゆる努力は受け取る側にも必要ですね