今月は、リスナー、埼玉県の「のぶまつ」さんから質問が届いています。ご紹介しましょう。

「両親が持っているマンションに引っ越すことになり、家賃を安くしてもらおうと考えています。その場合、税金はどうなるのでしょうか。またマンションを所有している両親から、その後、そのマンションを相続する場合はどうなるのでしょうか」

この質問について、東京税理士会の、阿部 健治(さんに答えていただきます。まず、息子さんの家賃を安くした場合、マンションの所有者であるご両親がおさめる税金はどうなるのでしょうか。

今回ご相談いただいた「のぶまつ」さんのご両親は、家賃収入を「不動産所得」として、確定申告をしなければなりません。具体的にはその収入から、月々のローン金利や管理費などの経費を引いた部分が申告対象となり、所得税の対象となります。親族が借りる場合でも、一般の賃貸物件と同じような「賃貸契約書」があるとよいでしょう。また、「親族なので家賃を安くしてもらった場合、税金はどうなるでしょう?」という点については、他人ではなく親族が借りるということで 相場に比べて著しく安い賃料にすると、「贈与」とみなされ、贈与税がかかる可能性があるので、ご注意ください。

親が所有しているマンションに息子さんが引っ越してくる、という場合でも、家賃が発生すると、所有者であるご両親の確定申告が必要となる、ということですね。また、親族だから、という理由で、家賃を安くする場合、その家賃が相場に比べて著しく安いと、「贈与」とみなされる場合があるので、注意が必要とのこと。具体的な条件については、お近くの税理士さんに相談、ですね。そして、もうひとつ質問がありました。親から借りた物件を、その後、相続する時については、どうなるのでしょうか。

ご両親が所有する物件を相続する場合は、ご自身がその物件を借りているかどうかに関わらず、相続に関して、必要な手続きをしなければなりません。その場合、不動産取得税を支払う必要があるだけでなく、名義変更をする際の登記費用がかかります。また不動産物件の評価額によっては 相続税がかかる場合があります。

不動産を相続する場合には、不動産取得税などの手続きが必要です。その物件を借りていて、それを相続する場合でも、これは必要となります。また物件の評価額によって、相続税がかかる場合があります。ただ、具体的な条件などは、ケースバイケースとなりますので、詳しくはお近くの税理士さんにご相談ください。

今月は、「のぶまつ」さんの質問に答えて、「親族間の不動産賃貸契約と税金」がテーマでした。東京税理士会の、阿部 健治さんに教えていただきました。ありがとうございました。