This Week's Number is・・・
31.1%
この数字は、去年の東京23区の区民税の合計額のうち他の自治体に流失した分が、一昨年より増えた割合です。東京新聞の調査によると、去年のふるさと納税による都内23区全体の流出額は過去最高で、およそ708億円。一昨年がおよそ540億円だったので、168億円も増えました。そして流失額が最も多かったのが世田谷区の87億円で、区民税全体の7%にあたるとされています。一般的に地方交付税が交付される自治体の場合は、流出した分の75%は国から補てんされることになっています。
しかし東京23区は、独自の税収で財政運営できると、国から判断されているため、その補填の対象にならず流失した分はそのまま減収となります。
放置すれば「区民サービスにも影響を及ぼす」としていて、過熱化する返礼品競争に消極的だった都内23区でも、財源を取り戻したいと考えるところが増えてきました。去年は最も多い87億円が流失したとされる世田谷区ではその分の予算があれば学校2校分を改築できるとのことで、オーダーメイドジュエリーや温泉旅館のクーポン券などをはじめとした返礼品を用意したサイトを開設しています。
渋谷区も効果的な流出対策はなく、見過ごせないとして、当初は50品目だった返礼品をおよそ300品目まで増やしました。住民票登録している自治体にふるさと納税した場合、返礼品は受け取れません何もしなければ、税金を他の自治体に取られていくばかり、という現行の制度についてはもう一度考える時期かも知れません。