毎月1回、税についての「頼れるパートナー」として、税理士さんによるわかりやすい税のワンポイント解説をお届けしています。 今朝は東京税理士会の江守浩一さんに去年12月に発表となった「今後の税金制度の変更」について教えていただきましょう。まず、会社員や公務員など、個人の所得税が増税になる、という話が報道されていますが、これはどういうものでしょう。

これは2020年の1月分の給料から実施される予定です。

子育て・介護世帯を除く年収850万円を超える会社員や公務員の給与から、必要経費にあたる給与所得控除の限度額が減額され、給与所得が増えることになります。これによって税額は増額します。対象となるのは会社員や公務員など230万人ほどとみられています。その方々は会社が納税を行っていて、自分で確定申告をしていないケースがほとんどではないでしょうか。今まで確定申告をしていなかったけれども、自分が対象になるかも知れない、と思われる方はやめに税理士にご相談ください。

● 年収850万円を超える会社員、公務員の方は、増税になる、ということですが、、、、子育て世帯・介護世帯などを除くと、およそ5%の方が、増税の対象、ということになりそうです。

●フリーランスの方は、、、年収2400万円を超えなければ、減税、、、とのこと。

さあ、税金制度の変更では、 「出国税」として新たに1人1000円を支払うことになる、というのも話題です。こちらについても教えてください。

これは来年201917日から導入される予定です。
出国税とよばれる「国際観光旅客税」は、日本から出国する時に一律1000円が旅行券の代金と一緒に、旅行者の国籍に拘わらず徴収されます。使い道は観光関連と定まっていて、今後益々の観光客を促す目的です。

日本人だけでなく、海外からのインバウンドの方々も対象ということですね。そしてもうひとつ、「たばこ税」も上がる、ということについても注目されていますね。

これは今年10月から実施されます。
たばこを買ったときにかかる「たばこ税」は、11円の増税となり、今回だけではなく 今後段階的に増えて2021年には、現在と比べ13円増税されることになります。一箱は20本ということですから60円の値上げになるでしょう。

現在人気の加熱式たばこについても、具体的な課税方法が検討されていて、金額はまだ未定ですが、こちらも増税されると考えられます。

「たばこ税」の増税は、税収の増加だけでなく、喫煙者の減少やひいては喫煙を原因とした疾病の減少を目的とされ、国民の健康増進に繋がると考えられています。

今朝は、去年12月に発表となった「今後の税金制度の変更」について東京税理士会の江守浩一さんに教えていただきました。解説、ありがとうございました。