今朝はモンゴルです。

国土は日本のおよそ4倍ですが、人口は335万人ほど。農耕に適していない土地がほとんどで、季節によって家畜とともに移動しながら生活する遊牧民族が、その昔からのモンゴルの象徴でした。

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首都ウランバートルからクルマで1時間ほど郊外に出ればそこは一面の草原。国土の端まで数百キロにもおよびます。夏は馬に乗り、家畜の羊を肥やしながら居住地を移動しますが、冬は寒さが極端に厳しいので、寒さの影響を受けにくい場所でほとんど動かずに羊を放牧し、春の出産に備えるのだとか。組立式のテント「ゲル」は、冬用にフェルトなどでしっかりと防寒対策を施してひと冬を過ごします。

●モンゴルの遊牧民の料理は「白と赤」です。

遊牧生活の主食は乳製品と肉です。モンゴルでは乳製品のことを「白い食べ物」、肉類を「赤い食べ物」と呼び、春から夏にかけては乳製品、秋から冬にかけては肉類を食し、野菜や果物などはあまり食べることがありません。冬の肉料理は家畜としても飼っている羊肉の塩ゆでが一般的。家族それぞれが仕事の役割を持っているため、一家揃って食べることはあまりなく、それぞれのタイミングでいただきます。

朝は小麦粉にバター、砂糖、そして少しの塩を加えた生地をねじって揚げた「ボールツォグ」というドーナツのような食べ物をいただきます。揚げるための油は羊の脂肪からとったもの。暖かいミルクティーと一緒にどうぞ。

今朝はモンゴルの「ボールツォグ」をご紹介しました。休日に一週間分を作り置きする遊牧民の保存食ですが、都市に人々が集まるようになってきたモンゴルではスーパーでも売っているポピュラーなメニューだそうです。