今朝はイタリアから。そのルーツが古代ローマ帝国時代にさかのぼる、ピッツァの一種「ピンサ」についてご紹介します。

今朝はイタリア共和国です。首都ローマ中心部に、2000年以上前の建造物などが悠然とたたずんでいるのが、世界遺産の「ローマ歴史地区」。今も部分的に残るスタジアム「コロッセオ」のほか、「フォロ・ロマーノ」や「カラカラ浴場」、「コンスタンティヌス凱旋門」など古代ローマ時代の建造物が代表的な遺跡です。

「コロッセオ」は楕円形で、周囲は527メートル。観客席のいちばん高い部分は高さが50メートルほどで、収容人数は東京ドーム並みのおよそ5万人だったとみられています。1階は皇帝が中心の貴賓席、2階がローマ市民の席、そして3階が立ち見席として利用されていました。

●古代ローマ時代のピッツァが人気です。

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イタリア国内でも「ピッツァ」は、ナポリ風の他に、ローマ風、フィレンツェ風、シチリア風などさまざまな種類があります。中でも、古代ローマ時代が起源のピッツァ「ピンサ」は、小麦、カラス麦、大麦、粟(あわ)などといった数種の穀物を用い、パリっと軽く薄い生地でしたが、ずっとすたれたままでした。しかし、ここ最近、伝統的な製法では使われなかった米や大豆などを加え現代風にアレンジされた「ピンサ」がイタリア中で評判を呼んでいます。

一般的な「ピッツァ」よりも少なめの酵母で、丸3日以上発酵させ、水をたっぷりと含んだ生地を使うのが特徴で、カロリーも控えめ。焼き上った楕円形の生地の上に、ハムやソーセージ、チーズ、野菜などの具を乗せ、サクサクとした食感を楽しみます。朝は泡立てたクリーミーな牛乳たっぷりの「カプチーノ」と一緒にどうぞ。

今朝はイタリア・ローマのピッツァ「ピンサ」をご紹介しました。イタリア国内では、全国的なブームとなっているようですが、東京でも先月、代官山に専門店「ボンタ・イタリア」がオープン。本場の味を楽しむことができます。