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今朝は中東のイラク共和国です。ティグリス川とユーフラテス川というふたつの川にはさまれるような場所にあるのが、首都バグダードです。世界最古のメソポタミア文明が発展した地で、その後、さまざまな文明や国家が栄えては滅びました。

「アラビアンナイト」の物語の舞台でもあるバグダード、今ではイスラム教シーア派の聖地のモスクがある都市です。殉教者の記念碑として建てられたアルシャヘード記念碑は巨大で青い大きな桃を縦にふたつに切ったような形をしていて街のランドマークとして知られます。

⚫断食明けにはごちそうをいただきます

イスラム教の修業の一つである断食「ラマダン」。1ヶ月の間、日が出ている時間には食事をしません。暦の関係で毎年時期が変わり、今年は先週で終わりました。

ラマダンが終わる日は「イド・アル=フィトル」という祝日になり、人々は朝早くから礼拝のためにモスクを訪れます。そしてその後は、家族と一緒に過ごしてプレゼントの交換、しばらく食べられなかったごちそうをいただきます。

たくさんの種類の前菜やサラダでスタートするコース料理のメインは「マスグーフ」というバーベキュー。特に川魚は大昔からバグダードの郷土料理で、最もポピュラーなのが大ぶりで新鮮な「鯉」の丸焼きです。スパイスを塗り込んで窯でじっくりと焼き上げる「マスグーフ」は今ではイラク全土で食べられているとか。

紅茶と一緒にいただきましょう。

今朝は中東イラクのバーベキュー「マスグーフ」をご紹介しました。バグダードには「マスグーフ」の専門店も多く、イラクでは鯉の養殖が盛んなのだとか。また、イラク戦争などで被害を受けて逃れた人々が国外でも「マスグーフ」を出す店を営んでいます。