今朝はスペイン領のカナリア諸島です。

アフリカの北西、大西洋上にうかぶカナリア諸島。もともとは火山島で、7つの島々で構成されています。島によって個性はさまざまで、丸い小さな島「ゴメラ島」は、温暖な気候と、湿った貿易風によって、ときおり霧に覆われます。20210430morning.jpg

また「ゴメラ島」には先住民の人々の間で使われた口笛「シルボ」が、今もなお伝えられています。この「シルボ」はスペイン語のことばの母音や子音などを口笛の音程や抑揚におきかえたもので、山や谷が多い島でも、遠くの人に伝えることができます。伝わる距離はなんと、最大5キロだとか。今では学校の授業に組み込まれているため、ほとんどの島民が使いこなせるのだそうです。

カナリア諸島に伝わる「モホヴェルデ」

「モホヴェルデ」は、ちょっぴり酸味のある緑色のソース。コリアンダーがベースで、パセリやニンニクなどを加え、塩で味をととのえます。

カナリア諸島の周辺海域は魚介類が豊富で漁業が盛ん。スペイン料理がメインの現地では、タコを食材とした料理がポピュラー。鉄板焼きの料理「プランツァ」のタコにも「モホヴェルデ」をたらして食します。

また、「モホヴェルデ」はお肉などのメインの食材だけでなくつけ合わせのじゃがいもにもよく合います。地元では新じゃがのシーズンには、ゆでたじゃがいもに「モホヴェルデ」だけをかけて朝食替わりにするのだとか。

濃いめの甘いコーヒーと一緒にどうぞ。

*今朝はカナリア諸島のソース「モホヴェルデ」をご紹介しました。東京では飯田橋にある「エスタシオン」をはじめとしたスペイン料理店で前菜などに、ソースとして使われています。