今朝は秋田県の西側に位置する男鹿市です。

日本海に突き出るような形の男鹿半島、そのほとんどを占める男鹿市では、毎年大晦日に恒例の民俗行事「なまはげ」が行われています。ワラで作られた装束に身を包み、仮面をかぶった神の使い「なまはげ」が一般家庭にあがりこんで、怠け心を戒め、無病息災と豊作を祈願。その「なまはげ」を迎える家では、昔から伝わる作法で料理やお酒でもてなします。もともとは1月15日の小正月に行われていた、秋田の冬の風物詩です。

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「なまはげ」は、およそ200年前の文献にも記されていて、2018年にはユネスコの無形文化遺産にも登録。今では秋田県の代表する観光資源となっています。

男鹿市内にある「なまはげ館」では資料や行事の映像だけでなく、地区によって異なる、お面や衣装の実物が数多く展示。本物の衣装を身につけたり、衣装をワラで作ったりという体験ができます。さらに、真山神社では、来月「なまはげ柴灯まつり」が行われます。

●男鹿市の郷土食は「ギバサ」です。

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「ギバサ」とは、「わかめ」や「もずく」と同じような海藻のこと。正式には「アカモク」という名前で、赤い色をしていますが、ゆがくと鮮やかな緑色に変わります。「アカモク」は東日本を中心とした各地の沿岸でとれる海藻で場所によって名前が異なり、秋田では「ギバサ」という名前で、古くから食卓に取り入れられていました。

シャキシャキとした食感ですが、細かく刻むうちにトロトロの粘りが出てくることが特徴で、ほのかな磯の香りとクセのない味。「ギバサ」は低カロリーながら、わかめやこんぶよりも栄養価があり、食物繊維も豊富な健康食品としても注目されるようになりました。

三杯酢や「めんつゆ」をたらしてそのまま食べるのが一般的ですが、朝は生卵をかけて、それとも納豆とからめて、また味噌汁の具にして、そのネバネバを楽しみながらいただきましょう。

あつあつのご飯と一緒にどうぞ。