今朝は南米のスリナム共和国です。

ブラジルの北に位置し、国土は日本のおよそ半分ほど。国土の9割がアマゾンの熱帯雨林でおおわれていることから、人口の大半はカリブ海の沿岸部に暮らしています。スペイン語を公用語とする国が多い中南米の中で、スリナムは唯一、公用語がオランダ語の国です。オランダの植民地だった時代に、砂糖やコーヒー等を栽培する農園にアフリカやインド、インドネシアから労働者が連れてこられました。そうした歴史的な背景から、今も多様な民族が共存する国として知られています。

沿岸部の首都パラマリボから南西、およそ130キロメートルの場所にあるのが、世界遺産に登録されている「中央スリナム自然保護区」。国土の1割を占めるこの原生熱帯雨林の保護区では、ジャガーやアルマジロ、バクやナマケモノなどの動物やここにしかいないカラフルな珍しい鳥や草花が見られます。ジャングルの中をトレッキング、また大きな川をカヌーでクルーズというツアーで大自然を満喫することが出来ます。

●スリナムは、さまざまな国の料理が交わりあいます。

多民族国家という背景もあって、スリナムの料理は、アフリカ、インドネシア、インド、ポルトガル、中国などさまざまな料理の影響を受けています。一般的なのは、ごはんの上に、肉や野菜などのおかずを少しずつ乗せる、アジアのどんぶりのようなスタイル。また、豆や野菜、塩漬け肉を使った炊き込みごはん「モクシアレシ」という料理は、アフリカの影響を受けています。

朝は里芋に似た「ココヤム」をすりおろし、塩漬けチキンにオレンジの果汁を混ぜてオーブンで焼いた「ポム」をいただきましょう。添えるのは、小麦粉を薄く伸ばして焼いたパンの「ロティ」。レモングラスシロップで風味をつけた、ココナッツミルクドリンク「ダウェット」と一緒にどうぞ。