今朝は、ギリシャ共和国です。ギリシャ北部、首都アテネに次ぐ大都市のテッサロニキはその昔アレクサンドロス大王が治めたマケドニア王国の主要都市。「初期キリスト教とビザンティン様式の建造物群」として世界遺産に登録された、数々の遺跡があります。

海沿いに建つ「(英語名で)ホワイトタワー」はテッサロニキのランドマーク。円柱形の塔で、高さは33メートル。12世紀頃に建てられたのが最初ですが、時代によって要塞や城壁の一部として、また牢獄として使われたり、長い時代にわたって街のシンボルとなってきました。100年ほど前に改修されたことで、まばゆいくらいの白さが蘇り、「白い塔」と呼ばれるようになりました。

●テッサロニキの朝食は「ブーガータ(Bougatsa)」ではじまります。

「ブーガータ」とは薄いパイの間に具をはさんだ食べ物。このパイは「フィロ」と呼ばれ、小麦粉を薄紙のような生地にして、油やバターを塗って重ねて焼いたもので、中東では一般的な食材です。甘いものやお総菜など、さまざまな具を包んで焼き上げます。そんな「ブーガータ」はテッサロニキの名物ともいえる食べ物で、朝早くから町じゅうで売られています。

一般的な具は「ミゼトラチーズ」と「挽肉」で、カリカリに焼き上げた、あつあつのものをいただきます。パスタの材料であるセモリナ粉が入った甘いカスタード・クリームなど、具のバリエーションは同じギリシャでも土地によっても違うようです。

鍋に、挽いた豆をいれて煮出した「コーヒー」と一緒にどうぞ。