今朝は、北アフリカのアルジェリア民主人民共和国です。アルジェリア北西部にある、首都アルジェに次ぐ第二の都市、オラン。地中海に面したおだやかな港町で、その立地の良さから、交通の要衝として栄えました。また、古くからオスマン帝国、スペイン、そしてフランスなどの侵略にさらされ今日にいたります。ノーベル賞作家アルベール・カミュが暮らし、彼の代表作の一つ「ペスト」の舞台にもなっている街オラン。そんなオランの魅力に引かれた芸術家も数多く訪れていて、独特の文化を作り上げてきました。オランの市内と地中海を見下ろす、ベルベデールの丘には、オスマン帝国時代に築かれた砦と教会があります。観光客のみならず、地元の人々の憩いの場として人気のスポットです。

●アルジェリアの家庭のパンは「ケスラ(Kesra)」です。

レストランなど外食ではバゲットが一般的ですが、家で焼いたパン「ケスラ」はまさに「おふくろの味」といえるでしょう。もともとサハラ砂漠の遊牧民達が、生地を砂で覆ってその上に焚火をして蒸し焼きにしたのがルーツといわれます。現在は乾燥パスタやクスクスの原料のセモリナ粉、そして塩、オリーブオイル、水のみで作るのが基本で、丸いまな板を使って生地を円盤のような形にこねてからお皿のような型を使って、直火で焼き上げます。そして焼く最中には、上から平らに押しつける機具を使います。丸く平らに焼き上った「ケスラ」は歯ごたえがしっかりしていてそれを手でちぎりながらおかずと一緒にいただきます。焼き方にムラができても、焦げた固い部分が好きな人、柔らかな部分が好きな人などがいるので大丈夫。

濃く淹れたコーヒーと一緒にどうぞ。