今朝は中央アジアの、キルギス共和国です!ユーラシア大陸のほぼ中央、山岳地帯に位置する国で、面積は日本のおよそ半分ほど。古くから遊牧民が行き交うシルクロードの要所で、今も80あまりの民族、およそ600万人が、多様な文化を織りなしながら共存しています。

キルギス北東部に位置する「イシク・クル湖」は琵琶湖のおよそ9倍の大きさの広大な湖です。「キルギスの海」とも呼ばれるこの湖の名前「イシク・クル」は、「熱い湖」という意味のキルギス語に由来します。また、「西遊記」のベースになった、玄奘三蔵法師が書いた「大唐西域記」にも「熱海」と記されていました。たっぷりと塩分を含むため、マイナス20°C以下にもなるキルギスの厳しい冬でも湖は凍らないとのことです。

●キルギスの主食は「ノン」。

キルギスの食事になくてはならないのが「ノン」です。手のひらサイズの丸くて平らな「パン」で、中央アジアの国々でひろく食べられています。タンドール釜で焼いた「ノン」は、表面はカリッとして、中はもちもちとしています。街中でも朝早くから売られていますが、庭のかまどで、自家製の「ノン」を焼く家庭も多いとのこと。お店では、「チェキ」という型を使い、ノンの真ん中にその店オリジナルの模様を刻んだりするそうです。

キルギスでは、羊や馬の肉など、遊牧民ならではの肉料理はもちろん、麺料理や、お米料理など、あらゆる食事と一緒に「ノン」をいただきます。クミンパウダーを表面にまぶして焼くこともありますが、基本はいたってシンプルなお味で、ちぎってそのまま食べるのが一般的。大麦の発酵飲料「ショロ」と一緒にどうぞ。