今年は、終戦から80年を迎える節目の年。その記憶を語り継ぐため、様々な映画、ドラマドキュメンタリーなどが作られているようですが、今朝ご紹介するのは、ちょっと違ったアプローチで、広島を舞台にファンタジックな物語で、戦後80年を描いている作品、映画「惑星ラブソング」です。

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今日から全国公開となるこの作品の、時川英之監督に事前にお話を伺います。

時川さんがメガホンを取られた「惑星ラブソング」。ひと足さきに拝見しました!

簡単にストーリーを紹介しますと・・・広島に暮らす若者モッチとアヤカは、謎めいたアメリカ人観光客ジョンと出会い、街を案内することに。不思議な力を持つジョンは、街の至るところで何かを見つけていく。一方、小学校で原爆の歴史を学び怖くなった少年ユウヤは、夢の中で出会った少女に戦時中の広島の街へといざなわれていきます。過去と現在、幻と現実が交錯する不思議な物語。やがて忘れられていた平和の歌が街に響く時、人々はひとつの奇跡に遭遇する。というお話。

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*時川さんはプロデューサー(脚本・編集)も務めていらっしゃいますが、どういった思いからこの映画を作ることに?

僕も広島生まれ広島育ちなんですが、東京に住んでたり海外に住んでたりで、今は広島に住んで、今回五作目の映画になるんですが、戦後80年にちょうどになるので、今まで「平和」という題材はやはり広島生まれだからこそ難しいなーと思っていた内容なんですが、改めてそれに向き合ってみようというところで作りました。

そして、普通にストレートに作るとなかなか人は見づらいと言うのもよくわかっているので、全く違う方法で、変化球で、平和の大罪にアプローチしたという作品です。

*やはりストレートではなく、ファンタジーにされたんですね

戦後すぐだったり、何十年などではストレートな作品があってしかるべきだと思うし、今もその事実を伝えることはもちろん大事なんですが、今、戦後80年経っていろんな形でその社会も変わっている中で、もっと人に届ける方法をクリエイティブを使って模索しないといけないのではないかと僕たちも思っていて、この形になったわけです。

*登場人物には、原爆を落としたアメリカから来た観光客、ジョンも出てきますね・・・

そこはあえてユニークな形を取りながら、謎のアメリカ人観光客にして。彼が何者なのかっていうのもある意味こう形の違う日本人とアメリカ人の話でもあったりして・・・そういうところにも国際性を盛り込んでアプローチしたいなと思いました

*やはり平和記念公園や資料館にも多くの外国人観光客が訪れていますか?

今、本当にたくさんの外国人観光客が訪れていて、特にオバマ大統領が来られた後から本当にアメリカ人の方も増えましたし、皆さんそれぞれ多分いろんな思いがあって来られていると思うんですけど。。。

平和記念資料館の下とかも本当すごい行列になってたりするんで、こう広島にきて祈っていただいてるのも僕たちとしてもすごい嬉しいし、そんな思いもフィクションに置き換えたりファンタジーに変えたりしたという物語でもあるんです。

*終戦から80年・・・実際に広島の皆さんのこの映画に対する反応は?

広島では、先行上映しているんですが、すごく盛り上がってまして、広島の人もいまだかつて見たことがない、まったく新しい平和の物語なので、始めびっくりされる方もいらっしゃるんですが、エモーショナルな、いい意味で、悲しいのではなく、暖かい涙が出たと言われています。また、小学校では学校で平和教育として映画館に来てくれてたり、あとノーベル平和賞を受賞された日本被団協とか広島被団協の方々も、こういうやり方があるんだ!私たちがやって来た方向と違うけどこういう新しいやり方をどんどんトライするべきだ!と言ってくださっています。

*広島出身、広島を撮り続ける意味、次世代に伝えたい思いとは?

『惑星ラブソング』が僕の五作目なんですけど、広島でも映画が作れると言うことを見せたいなと思っていて、沖縄でも北海道でも東京に住んでいても世界に住んでても同じように物が作れる、クリエイティブに発信できると言うのを実践したいと思っていて。

そして、広島という土地柄があって、住んでいると普通にこう自然に題材が見つかるんですね。なので、東京にいて商業的なものもすごくいいと思うんですけが、何か自然体で自分の町に本当にある物語を映画にするみたいなことは地方だからやりやすいんじゃないかなと思ったりしますね。

今日は、広島を舞台にファンタジックな物語で、戦後80年を描く映画「惑星ラブソング」にフォーカス。監督、脚本、編集、プロデューサーを務めた時川英之さんに事前にお話を伺った模様、お届けしました。

こちら、弟の川平慈英も出演中。なんと「悪役」で登場します!80年前に原爆が投下された広島を、これまでとは全く違った形で描く「惑星ラブソング」今日から新宿シネマートほか、全国公開となります。

今朝は、こちらの作品のムビチケを、3組6名様にプレゼントします。終戦から80年となる今、改めて思うこと、感じることを書いてご応募ください。

締め切りは830分。当選者の発表は、835分ごろおこないます。ご応募お待ちしています。

応募は締め切りました。多数応募ありがとうございました。