動画配信サービスの普及で、今や世界中のコンテンツを楽しめるようになりましたが、皆さん、どんなドラマがお好きですか?

ラブストーリーの舞台といえば、パリやローマ、ニューヨーク、といった場所が定番でしたが、このほど、世界最大級のドラマイベントのピッチコンテスト(いわゆるプレゼンテーション大会)で、最優秀賞を獲得したというのが、東京を舞台にフランス人女性の恋愛模様を描くというドラマ「Tokyo Crush」の構想

これから制作が進められ、完成は来年以降となりそうなんですが、今日は、いち早く、この日仏共同プロジェクトのプロデューサー、配給会社 フラッグの小田寛子さんにお話を伺いました。

20250516f01.JPG

先日、フランスのリールで開催された、世界最大級のテレビドラマシリーズイベント「Series Mania Forum2025」の共同制作ピッチ部門で、最優秀賞に輝いたというのが、小田さんが共同プロデューサーを務める「Tokyo Crush」*このCrushとは、恋愛用語のメロメロ~みたいな意味ですか?

はい、その意味と、もう一つありまして、この作品、原作があるんですが、実際に日本に住んでいるフランス人女性の体験、主に恋愛体験について語るエッセイなんですが、今回は日本の老舗居酒屋にやってきて立て直しを図るという話なので、文化の「クラッシュ」という意味もかけてます。

*原作の邦題は「トーキョークラッシュ、男は星の数ほどいるけれど」ですよね?ドラマですとどんな内容になるんですか?

実際に原作者も居酒屋で働いた経験からインスピレーションを得ていて、ドラマでは、有名シェフを父に持つフランス人女性が、買収された日本の居酒屋の立て直しを依頼されて来日する。来てみたら、実は家族経営の店で、すでにシェフもいて、キャラが強いお母さん、個性的なスタッフや客などと対峙する、というストーリー。

ちろん恋愛もたっぷりでコメディにしやすい内容が盛り込まれています。

*今回のイベントは、世界最大級ということですが、出品された作品の数は?400?選考のプロセスは?

最初は書類審査、その後15組が選ばれ、会場でピッチをするというシステム。今回は共同プロデューサーがピッチを行い、そのために2、3週間の特訓を行ったそう

*それだけの作品の中から「Tokyo Crush」が最優秀賞に選ばれたポイントはどんなところにあると思われますか?

審査員によれば、作品として切り口が多いところがポイント。多様性があるキャラ、文化がぶつかり、事業としてもうまくいくか、そして恋愛、と色々なアングルから見ることができるというところ。

脚本家も日本に来て取材をしていて、そのリアルさも良かったのかも。

20250516f02.JPG

*東京に住む人にとっての東京と海外から見た東京・・・その差もあるのでは?

それもあると思います。さらに恋愛観もかなり違うところがあって、最初は、彼は既婚者の設定だったものを、奥さんを亡くした男性にしたりと、日本の感覚を盛り込むために変更したところも。

*以前は日本を題材にすると、「これってステレオタイプすぎない?」というものがありましたが、この作品は大丈夫ですか?

映画だと短いので、一人のキャラがステレオタイプで、日本を背負う、といった内容になりがちなところ、ドラマなので、長く描けるのと、色々なキャラクターのことを掘り下げるところができるのも良いところ。

*「TOKYO CRUSH」・・・現在の制作段階は?

フランスのテレビのARTEと制作を進めることになっていて、脚本を執筆している段階。まずはフランス語で脚本を作り、その後、日本の部分を日本語にしていくことに。

今朝は、世界最大級のドラマイベントで、最優秀賞を獲得したプロジェクト、「Tokyo Crush」の共同プロデューサー、小田寛子さんにお話を伺いました。これから制作が進むこのプロジェクト、スタッフ間は、英語でのやりとりで制作が進んでいるというこのプロジェクト。ちなみにフランス人脚本家の方は、現在日本語を勉強中だとか。*小田プロデューサーは、現在、他にも日本を舞台にした海外ドラマを 制作中で、その作品は、コンビニを舞台にしたゾンビもの、というユニークな設定だそう。おでんを武器に戦う?どんな内容か気になります!

皆さんは、東京を舞台にしたドラマを作るとしたら、どんな景色や物、個性を世界にアピールしたいですか?東京の魅力、色々ありますよね。ぜひメッセージ、Xで教えてください。