今朝は、「2Cellos」のメンバーとして斬新なアレンジで新たなチェロの魅力を世界中に発信した、チェリストのルカ・スーリッチさんのインタビューをお届けします。

2011年からおよそ12年にわたる「2Cellos」での活動を経て、   現在はソロのチェリストとして また新たな道を切り開いているルカさん。来日公演を前にお話を伺うことができました、

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2011年にステファン・ハウザーさんと「2Cellos」を結成し、チェロの新たな可能性を世界に発信したルカさん。マイケル・ジャクソンの「Smooth Criminal」のチェロアレンジをYouTubeに乗せたところ、世界中から大反響となりました。当時を、ジェットコースターのような日々だった、と振り返るルカさん、2CELLOSで経験したことは本当に素晴らしいことばかりだったと言います。

最初に「Smooth Criminal」を選んだ理由は、この曲はイントロのリフが素晴らしく、チェロでやるにはぴったりだったことから。「YouTubeの反応は衝撃的で、まだこれほどアーティストが楽曲を発表する場として浸透していなかったことも良かったのだと思います。まさに運命的でした。当時の気持ちは、エルトン・ジョンやビートルズが、初めてヒットに恵まれた時と同じような気持ちだと思います。当時、僕たちは、ロンドンのロイヤルアカデミーの学生だったんですが、アップロードしてから1週間後に学長から呼び出しがあり・・・

歴史ある、クラシックの由緒あるアカデミーなので、どれだけ怒られるのかと思って行くと、なんと、エルトン・ジョンから連絡があった、っていうじゃないですか!

エルトンが、君たちとコンタクト取りたがっているって・・・本当に夢のようでした。」

YouTubeから世界的な一大旋風を巻き起こした2Cellos、その演奏法は、チェロの常識を覆すものでした。

元々、クラシックでもかなりエネルギッシュに演奏していたので、当時から、「雑だ」とか「強すぎる」とか批判されることも多かったんですが、チェロは、ロックギターのような音色にもなるし、パバロッティの歌声のようにもなるし、音域も広い。人の声に近い楽器だと思っています。そして、僕たちは、その魅力を伝えてきました。

感情やほとばしる情熱を思う存分表現してきた。今の世の中にはそういった溢れ出す感情を表現する機会が少なくなっていると思うんです。だからこそ、音楽でそういう気持ちを表現できることは大切ですし、世界の平和にもつながると思っています。

2022年の解散まで、ロックからポップスなど、様々な曲をチェロで演奏してきた2CELLOSその解散についても伺いました。

人生には、色々なフェーズがあって、多忙な12年を経て、それぞれ違う道を探し始めたということなんだと思います。僕は、作曲という元々の夢に向かい始めたし・・・解散は自然な流れだったんです。

でも、それぞれ別の道に進んだけれど、僕らの永遠の友情は、変わらないし、いつでも繋がっているという感じです。

CELLOSは僕に自分の道を突き進む勇気をくれただけでなく、さまざまな経験を通して、色んなことを学ばせてくれた。ソロアーティストとしての自信もつきました。

現在は結婚もされ、4人のお子さんも誕生。大家族での生活を楽しんでいるというルカさんですが、お子さんの存在は、人生をより豊かにしてくれ、作曲にも大きな影響を与えてくれているようです。

日々の生活は音楽に多大な影響を与えます。どんな風に生きて、どう過ごすのか・・・そして、現在4人の子供の父となり、その影響は、音楽家として、そして一人の人間として、大きなものとなっています。よりクリエイティブになっているし、子供のために稼がなきゃならないしね!

元々、子供の多い大家族に憧れていましたが、実際に子供ができると責任感も芽生えるし、家族との絆もできるし・・・妻とはそんな価値観も似ていて、お互い助け合って子育てしています、ということでした。

そんなルカさんに、こんな質問も!お子さんに習わせるなら、どの楽器をお勧めされるんでしょうか?

実は、息子にはギターを弾いてもらいたいと思ってね、チェロはおすすめしなかったんだ。息子には、自分で選んで欲しかったし、僕に影響されてほしくなかったんだ。自由に選んで欲しかった。で、ギターが好きみたいだね。ギターは色んなジャンルを弾けるしいいよね。チェロは、基本はクラシックだし、難しい楽器だから、他のジャンルを切り開くのも大変だし、ね。ま、苦しみたいなら、引き止めないけどね。

と話してくれました。

そんなルカさん、いよいよ、来日公演を控えていらっしゃいます。そこで、今回のステージについて伺いました。

日本で自分の曲を演奏できることを楽しみにしているというルカさん、オリジナルだけでなく、様々なアレンジで、多彩なジャンルを演奏してくれる予定。オーストリアのカルテットも加わる新しいバンドで、世界のトップクラスのミュージシャンとの共演になるようです。感情やパッションの溢れ出す音楽をたっぷり楽しんで欲しい!

とのことでした。ルカさん、ありがとうございました!

チェリストのルカ・スーリッチさんのインタビューをお届けしました。

「ルカ・スーリッチ Japan Tour 2025は2月16日仙台、18日東京ドームシティホール、20日京都、21日名古屋の、全4都市で行われます。チケット発売中です。

情熱あふれるルカさんの熱いチェロの音色、楽しみにいかれてみてはいかがでしょうか?詳しくは、公式HPウドー音楽事務所をチェックしてみてください。

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