先週末には大学入学共通テストが行われ、受験シーズンを迎えていますが、受験生の皆さん、そして、受験に備えて勉強中の皆さん、お疲れ様です。

受験勉強といえば、以前はマーカーでハイライトしたり、自分でノートに書き写したり、という時代から今やタブレットやデジタルツールを使っての勉強法を活用されている方も多いかもしれませんね。今日は、そんな勉強法にまつわるトピック。

書店でも話題となっている本「科学的根拠に基づく最高の勉強法」の著者アメリカ・フロリダ大学モフィット癌センターで医師、助教として勤務されている安川康介さんにお話を伺います。

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Q :ご経歴を紹介すると、2007年慶應義塾大学医学部卒、日本赤十字社医療センターにて初期研修後、アメリカのミネソタ大学、テキサス州ベイラー医科大学を経て、今は 南フロリダ大学医学部助教。日本とアメリカの医師国家試験を経ていま医療の現場にいらっしゃるということで、相当勉強されたと思いますが、そのご苦労もあってこの本の執筆?出版のきっかけモチベーションは?

もともとたくさん勉強しなければならなかったので、効率的に勉強する方法が知りたいと思っていた中で、自分がなぜ良い成績が取れているのか、謎だったんです。そして、学習に関する論文を読んだときに、自分が自然にやってきた勉強法が実は科学的根拠に基づいた効果的な勉強法だったことがわかり、これを多くの人に知ってもらいたいとYouTubeで配信したところ、多くの反響があり出版につながりました。

Q :さて、最高の勉強法、まず著作の中で紹介されているのは、

「科学的に効果のない勉強法」。何回も教科書とか読む、ラインマーカーなどでハイライトするなどはお勧めしない?多くの人が行っている勉強法だと思いますが、これは色々な研究結果によると効果が低い勉強法。これは記憶しているわけではなく、脳に負荷がかからない勉強法と言われています。

Q :そして科学的に効果がある勉強法その一つが「アクティブリコール」、その技の一つがご自身も実践される「白紙勉強法」これは、そして効果は

アクティブリコールとは、覚えたことを記憶から引き出す、ということ。具体的には、過去問を解く、誰かに話してみる、などが学習効果があることがわかっています。私がやっていたのは、教科書や参考書を読んだ後に、何も見ずに、覚えたことを白紙に書き出してみるという白紙勉強法です。白紙に書かなくても、思い出してみる、誰かに話してみる、などで記憶の定着を図ることができます。

Q :他にも、資格試験の問題集は混ぜこぜにしてやる?

これはインターリーディングと呼ばれているんですが、似ているものの、異なるトピックをまぜこぜにして勉強する方が記憶が定着しやすいと言われています。特に算数の分野で効果があると言われているんですが、例えば、掛け算をやった後に、割り算をやるなど、まぜこぜにすると良いとされています。実際に本番の試験も、次に何が出るかわからないので、こういった形での勉強が効果があると思います。

Q:これから学校でテストや、資格試験、社内昇格試験に臨む方に「睡眠」や「運動」の学習への効果についても教えていただけますか?

個人的には、睡眠が重要だと思っているんですが、運動した時にも、記憶が定着しやすいと言われているようです。

切羽詰まったテストの前日など、睡眠不足になりやすいと思うんですが、勉強して記憶が脳に定着するのは寝ている時。なので、しっかり寝た方がいいと思います。

今日は、KADOKAWAより出版されている「科学的根拠に基づく 最高の勉強法」の著者で医師の安川康介さんにお話を伺いました。

他にも、本の中には、様々な勉強法が書かれていますがこの本を書かれるにあたり、本40冊以上、論文も100本以上読んだという安川さん、著作最後にある引用の件数は151件! 徹底的に科学的根拠に基づいた効果的な勉強法が書かれています。ぜひ、受験生の皆さん、そして勉強されているリスナーの方、手に取ってみてください。