3月に入り、いよいよ新しい年度が見えてきました。一部地域では、介護保険料の引き上げなども予定されているようですが少子高齢化に伴い、人材不足、報酬減など、問題が山積みの介護問題。ご自宅で介護をされている方、本当にお疲れ様です!そんな中、今日は、介護生活の方にとって画期的な家電、ベッドに寝たままでシャワーを浴びることができる、という「スイトルボディ」を開発された株式会社シリウスの亀井隆平さんに事前にお話を伺った模様をお届けします。

20240301f01.jpg

介護の生活の中で、最も大変とされ、介護者の負担も大きいと言われるのが、「入浴」だと思いますが、この「スイトルボディ」は、どんな製品なのか、教えていただけますでしょうか?

20240301f02.jpg

入浴が困難なお年寄りや体が不自由な方が、普段使っているベッドに寝たままで、介護者一人だけでお布団やシーツを汚さず濡らさずまるでシャワー浴びたようにすっきりと洗い上げることができるというアイテム。

スポンジ状のヘッドからお湯を吹き出しながら同時に吸い取るという技術で、液だれや水がベッドにかかることなく洗うことができる仕組み。しかも、使う水も非常に少なくタンク式に1.7Lの水道水を入れるだけ。38度から42度のお湯が出てくる設定となっています。

すごいアイデアだと思いますが、どこから思い付かれたのでしょうか?

2017年に発売を開始した水洗いクリーナーヘッド「スイトル」の技術を使って、考案。当時、亀井さんご自身も母親の介護をしていて、入浴が非常に困難だったことから、なんとかベッドに寝たまま洗ってあげることができないかと考えて開発しました。

やはり、入浴は介護生活において大変な作業の一つですよね?介護者の方たちからの声もあったのでしょうか?

介護の現場は、まず人手不足という問題があり、その中で、やはり入浴は非常に負担の割合が大きいという風に聞いていた。訪問入浴も3名で1時間~1時間半かかるところ、このスイトルボディなら、一人で30分程度で、体を洗うことができるので、大きな反響をいただいています。

ちなみに開発に要した時間は? 一番難しかった点は?

実は案外、早くて半年ほど。今回は、台湾の企業と中国の企業との共同開発だったので、その調整がなかなか大変でした。

使い方は難しくないですか?誰でも操作できそうですか?

慣れが必要かもしれませんが、誰でも操作でき、準備といってもコンセントと水道水があればOK。おじいちゃんがおばあちゃんを介護するようなケースでも簡単に使えます。

今朝は、寝たままでシャワーを浴びることができるという画期的な介護商品、スイトルボディを開発された、株式会社シリウスの亀井隆平さんにお話を伺いました。

現在、特別養護老人ホーム8件で試験運用中。高齢化が進む海外からも注目が集まっているようです。節水型で1リットルで体を洗えるという特徴から、今後、船の中や水の少ない国などでも応用できると考えている亀井さん。他にもクリーニングという用途でも可能性は無限!とのことでした。こちらお値段は、18万4,800円。4月1日発売予定。今後、介護施設などに導入されていきそうです。