今日は、来年2月に5年ぶりの来日公演が予定されているボズ・スキャッグスにフォーカス!1965年のソロデビュー以来、ロック、ソウル、ブルース、そしてAORと60年近いその音楽活動で発表してきた楽曲は、まさに「巨匠」というべき存在。今日は、そんなボズ・スキャッグスさんに事前にインタビューした模様をお届けします。

ボズさんとは、実は、僕がレコード会社にいた頃に一緒に仕事をさせていただいたことがあります。メディア出演で一緒に回らせていただいたんですが、その時のことを覚えていてくださいました。
「びっくりだね~」なんて仰って下さったのですが、カビラの耳を育ててくださった方でもあります。そんなボズさん、5年ぶりに来日公演を行うということですが、ご自身も楽しみにしているそうで、日本が恋しいとおっしゃっていました。
これまでに何度も日本を訪れているボズさんですが、今回で23回目の来日。日本は飽きることなく、何度でも訪れたくなる場所との事です。
世界中にファンを持つボズ・スキャッグスさん、そのキャリアの中でツアーなど、世界各国を回っていますが、日本はやはり一番多く訪れている国ということになるんでしょうか?日本の印象についても伺ってみました。
世界中、本当に色々な国を旅してきたよ。旅人として、そして、ライブでも何国も訪れていますが、日本はその中でも、最も訪れている国の一つだと思います。忘れられないのは、初めての来日の時のこと。とにかくその歓迎ぶりには驚くものがありました。私はヨーロッパに3年暮らしたこともありますし、インドや中東などにも行っていますが、日本は、そのどことも全く違うという感覚があります。どこに行っても本当に温かく歓迎してくれて、その表現は、日本ならではのものだと思っています。花、果物、手紙とたくさんのプレゼントに囲まれて・・・こんな風に迎えてくれるのは、日本だけ。
世代を超え、多くの人たちに愛されるボズさんですが、その特徴の一つが、長年変わらないシルキーボイスです。60年以上のキャリアの中で、美声をキープする秘訣は何なのでしょう?
これは本当に真剣な話で、音楽インストラクターについてレッスンをしてきて、忠実にその教えを守っています。また、歌う時にもとにかく丁寧にウォーミングアップをして、喉のケアを怠らないようにしているよ。ここまで何の問題もなくやって来れたことはラッキーだった。とにかく喉を酷使せず、細心の注意をはらっているよ。
先輩アーティストたちのトレーニングを参考にすることもあるね。例えば、トニー・ベネットなどは、毎日ウォームアップとボーカルエクササイズをしていたそうです。最後まで、あの美声で歌い続けたことは、その努力を裏付けることになるんだよ。
巨匠でもインストラクターについてボイトレを欠かさない・・・ではそんなボズ・スキャッグスさんの音楽のルーツ、影響を受けたミュージシャンはどなたなんでしょうか?またアーティストとしてこだわるポイントについても伺いました。
影響を受けたのは、レイ・チャールズだね、14歳か15歳頃だったと思うんだけど、そのライブを見て、まさに音楽の力、ライブの力に圧倒されたのを覚えている。
観客と繋がるというのか、それまで感じたことがなかった感覚だった、観客との一体感という意味で、レイ・チャールズは、唯一無二の、本当に素晴らしいミュージシャンで、刺激を受けました。
アーティストとしては、曲作りやミュージシャンということより、歌手であることを一番に考えてます。
音楽を聴くときには、その曲を自分が歌うと、どうなるのかを常に考え、他のシンガーのテクニックを学ぶこともあります。その曲がどんなルーツなのかを考え、自分が育ったロックやブルースから、ジャズに浸ることもあったし、少しはフォークもかじったし・・・音楽を通じてどこへ行きたいのか、幅広いジャンルを演奏することで、さまざまな要素を自分の中に取り込み、ステージでもそれを披露するようにしているよ。
では、ボズさん、23回目の来日ということですが、今回は、どんなことを楽しみにされているんでしょうか?
今回は、とっても重要な旅と位置付けている。音楽だけでなく観光客として、日本を巡りたい。これまで出来ていなかったことを実現したいと考えているんだ。昨日色々調べて、計画を立てたのだが、奈良に行ったことがないので、訪れてみたい。他にも伝統工芸や木工に興味があり、見学など考えているよ。何度も訪れている日本だが、今回は、3、4週間かけて、これまでやりたいと思ってもできなかったこと、巡りたかった場所を訪れる旅ということで、とても楽しみにしているんだ。
今日は、来年、来日公演を予定されているボズ・スキャッグスさんにお話を伺いました。長年のキャリアの中でも衰えない好奇心、そしてセルフコンディショニング、音楽の形は月日と共に変化していますが、ボズさんの音楽への探究心、そして幅広い表現力、さらに磨きがかかっているようです。ボズ・スキャッグス来日公演は、2月19日、21日の2daysがすでにソールドアウト!
ということで、2月22日(木)、追加公演が決定しています。会場は東京ドームシティホール。詳細は、ウドー音楽事務所公式HPをチェックしてみてください。