昨年はWeb3が注目を集め、NFTやメタバースも話題となりましたが、ソニーから来週発売となるのが、「mocopi」(モコピ)というモバイルモーションキャプチャー。

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五百円玉サイズほどの小型センサーを体につけるだけで、簡単にアバターが動かせるというものなんです。すごくないですか? モーションキャプチャーといえば、映画の世界で、すごいツールと時間とお金も膨大にかかるイメージですよね?今朝は、こちらの商品・事業を統括するソニー株式会社相見猛さんにお話を伺います。

実は、相見さんは、今週まで、世界最大規模のテクノロジーの見本市「CES」でラスベガスに行っていらっしゃったそうですね?ご帰国後早々、ありがとうございます。かなり華やかで、盛り上がっていたみたいですね!さて、本題になりますが・・・このmocopi、カラフルな500円玉サイズの6つの小型センサーなんですが・・・まずはどういった製品か教えていただけますでしょうか?

こちら、スマートフォンと連携して、全身の動きを簡単にキャプチャーすることができる商品です。

モコピ、かわいい響きですね?

「動き・モーションをコピーする」ところから、モコピと名付けています。

このデバイスは簡単にモーションキャプチャーができるということなんですが、必要なのは、mocopiとスマホだけなんですよね?

はい、スマートフォンとセンサーというセットだけで簡単に動きをキャプチャーできます。センサーは一個8グラムと大変小型・軽量です。(リストバンドなどにはめ込むような形で装着するだけ。) だれもが、カメラで写真・映像を撮影するかのような手軽さで、扱えることを目指しました。

モーションキャプチャーといえば、映画の撮影では、点がいっぱいついたボディスーツを着て、映像化には莫大な時間もお金もかかるイメージですがこのmocopiは装着から起動に数分しかかからない...こんなに小型化、簡潔化するのはすごく大変だったのでは?6つのセンサーで実現。頭、腰、手首、足首だけ。ヒジとかヒザとかにはつけていないんですよね?

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弊社が培ってきた様々なセンシング技術を応用・駆使することで、可能になりました。エンタテインメントの制作の世界で培ってきたモーション撮影の知見や豊富なデータやそれらを活用した機械学習から生まれた独自のアルゴリズム)によって実現しています。

そもそも開発のきっかけは?

「クリエイターに近づく」ことがテーマです。これまで様々な映像・音楽等の制作を支援してきましたが、今後のメタバースの時代を見据えて、従来からモーションキャプチャーが利用されている3Dアニメやゲームの制作の分野、ニーズが高まってきている、メタバース空間でのアバターを使った個人表現ななどさまざま支援し、業界のすそ野を広げることに貢献できればと、事業化に取り組みました。

このmocopiを使ってできること・・・どんなことがあるのでしょうか?

アバターを介したコミュニケーションの形が、近年盛り上がりを見せています。例えば、Vチューバーの動画制作です。全身の動きを生かした自由度の高く表現が可能です。また、メタバース空間でのコミュニケーションとしては、世界最大のVRコミュニケーションサービスVRChatとも連携していますので、mocopiを使ってメタバース空間上でアバターで様々な交流をすることができます。このほかにも、3Dアニメーション制作用途などさまざま想定しています)

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このデバイスを使って、どんな風に楽しんでもらいたいですか?昨年はメタバースの世界がグッと近くなった一年だったと思いますが、今後、どんな風に活用されると思いますか?

開発キットもご提供しておりますので、多くのクリエイターの方々と連携して、メタバース空間の可能性を広げることに貢献できればと考えています。将来的には、フィットネス・ロボットの遠隔操作など、さらにいろいろ活用の幅が広がるかもしれません。