今年も残り2週間ちょっととなりましたが、今年も様々な動画配信サービスで、映画やドラマなど、楽しまれた方、多かったのではないでしょうか?そんな時、多くの場合がオンラインでの視聴だと思いますが、今後4KやVRなど、さらに映像の進化が進んだら・・・今日は、そんな時代に対応する超高速通信Transfer Jet Xに注目したいと思います。
2時間のHD動画が2秒でスマホに転送できるというこの通信技術なんですが、この技術を使って、インドで実証実験が行われたということで、高速近接無線技術研究組合 代表、松村広幸さんにお話を伺います。

ずは、Transfer Jet Xとはどんな技術なのか、教えていただけますでしょうか?
近接で使用する超高速通信技術です。皆さんご存じのSUICAなどの通信技術がありますが、これに類するものです。速度が500倍程度早い技術で、国際標準化されたものです。
お話から、超高速通信ということは分かりましたが、今回は、インドで実証実験 が行われたということで、どんな実験だったのか教えていただけますでしょうか?
先月、私共が開発したLSI搭載したUSB機器を用いて、インドのニューデリーの地下鉄事業者とともに、映画そしてゲームのダウンロードサービスに関するField Trialを実施しました。
(利用者は、アプリで、数ある映画などのコンテンツから好きなものを選び、スマートフォンに挿したUSBを駅などに設置されたタッチポイントにタッチすると2時間の映画が2秒で転送されるというもの。Touch and getというシステムの実験)
なぜインドで?
ご存じの通り、インドの人口は13億人強と巨大な国家であり、経済成長の真っただ中にあります。その環境下、コンテンツをenjoyされていますが、何時でも何処でも、楽しめるとは限りません。そこで、ダウンロードして楽しむことも可能ですが、高速でダウンロードすることが難しい状況です。
「タッチポイント」が地下鉄駅に設置されたということですが、なぜ地下鉄駅に?
今回、このサービスの認知いただくため、一日の乗降客数が見込める地下鉄をターゲットとするとともに、地下鉄事業者による要求もございました。
インドでは移動の際にコンテンツを楽しむ人が多いのでしょうか?
みなさん、地下鉄内、飛行機の中、InterCityと呼ばれる長距離バスや列車でコンテンツをご覧になってなっています。
どんなコンテンツがダウンロードできたのでしょうか?
このTrialでは、ご存じのインド映画とモバイルゲームをダウンロードいただきました。
実際の利用者の反応はいかがでしたか?
簡単にダウンロードでき、とぎれることなく、視聴できることをご理解いただけました。
高速ダウンロードが可能になるTransfer Jet Xですが、今後はどんな活用の仕方、可能性を秘めているのでしょうか?
今後、コンスーマー用としては、大容量化が進むであろう映像そしてゲーム市場の転送が有望と思っています。また、大容量のデータ転送という意味において、4K、VR、メディカル分野、e-leaningとうでの利用いただければと思います。(送信アンテナを使えばタッチレスゲートやタッチレス改札なども)
今後、日本での活用予定は?
私共の親会社(ソニーセミコンダクタソリューションズと日本無線)の方で、検討を進めております。
松村さんが思い描く未来の通信の形とは?
この技術は、近接そして超高速という利点を生かし、"Touch and Get"というCultureを構築できればと考えています。そして、できれば人と人の間で、言葉も介した情報の交換、共有など、新たなメディアにできれば思います。
今朝は、先日インドでの実証実験も行われた超高速通信技術、Transfer Jet Xについて高速近接無線技術研究組合 代表、松村広幸さんに教えて頂きました。
