きのこが美味しい季節です。そんな中、今日取り上げるのは、今年、発表された「キノコ」にまつわるユニークな研究です。

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University of the West of England Bristol(西イングランド大学ブリストル)のAndrew Adamatzky教授が発表したのは、「キノコは、言葉を操り、お互い意思疎通を図っている」という研究。きのこ🍄が、しゃべる??? しゃべるんです!

今朝は、Andrew Adamatzky教授ににお話を伺います。

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JK 教授の研究によれば、「キノコはしゃべる」ということですが、これはどういうことなんでしょうか?

実際にきのこは、私たちが英語やギリシャ語などの言語を話すようにコミュニケーションをとっていると考えられます。この発見は、キノコに電極を刺し、電気的な信号を計測することで発見できました。

JK 電気的な信号を発信していることがわかったということですが、そこにはどんな意味が?

以前からキノコが電気信号を発していることはわかっていたものの、今回の研究で、その電気信号には折れ線グラフのような上下の動きがあり、キノコがお互い信号を出しているということがわかりました。またその信号の動き方にパターンがあり、これが言語を表していると考えられるんです。

JK そのパターンがわかったのは今回が初めて!

例えば、栄養が多い土のところに生えたものは、まるで「ここはいい土だよ」と言わんばかりの特定の信号が発信され、反対に渇き切った土だと、独特な電気信号が変わることがわかりました。

JK キノコの言葉とも言える50のグラフパターンを特定されたそうですね?

このパターンに何かの意味があると類推できます。またパターンを累計化することで、言葉が連なるような形で現れることから、会話をしていると類推されるわけです。

JK この50のパターン(言語)が意味するものは?

環境を変えることで、パルスが変わることがわかっており、「攻撃を受けている!」というときなどは独特なスパイクが出てくることもわかっています。今後、色々なシミュレーションを重ね、さらに解明されることになると思います。

JK どんな可能性が?

菌類は自然環境における媒介役をになっている可能性があり、キノコを介してその生態系がどんな状況にあるかを知ることができるかもしれません。生態系について人類に知らせてくれる可能性があるのが菌類なんです。

JK ちなみに、教授が一番お好きなきのこは?

「ボルチーニ茸!」

ありがとうございました!

JK 今朝は、University of the West of England BristolのAndrew Adamatzky教授にお話を伺った模様をお届けしました。自然界の生態系を物語るというキノコ、菌類。教授によれば、すでに今の時点で、菌類を見るだけでも、森や山の状態をキノコが伝えようとしていることがわかった、ということで、キノコとのコミュニケーションの第一歩は始まっている、とのこと。そして、Adamatzky教授が、そのキノコのパルス信号を音で表したものを送って下さったので、ちょっと聞いてみましょう!(キノコがしゃべっているところ、ってことですねお聴き逃した方はぜひ radikoで!)いずれ10年から15年くらいのうちには、キノコの言葉にどんな意味があるかも解明され、人間とキノコがコミュニケーションできるようになると語るアダマツキー教授。将来的には、キノコと会話して、太古の歴史を知ることができるようになるかもしれないとのことでした。