6月は、LGBTQの権利について啓発を促す「プライド月間」でしたが、6月20日、同性どうしの結婚が認められていないのは憲法に違反するとして同性のカップルが国に賠償を求めた裁判が大阪地方裁判所で行われ、大阪地裁は、憲法には違反しないと判断して訴えを退けました。パートナーシップ制度が広がる一方で、まだまだ理解が得られないケースもあるわけですが、今日は、そんなLGBTQの方々を取り巻く葬送についてフォーカス。

今日は、LGBTQフレンドリーな葬送ガイドブックをリリースされる供養のカタチ 代表の石原千晶さんにお話を伺います。

石原さんが立ち上げた「LGBTQフレンドリーな葬送を目指すプロジェクト」ですが、そもそも、なぜこういったプロジェクトをスタートさせたのでしょうか?

LGBTQの友人から、差別を受けたという話を耳にして、150名にアンケートしたところ、差別的な発言、扱いを受けたという方がたくさんいた。これは放置できない、と思ってプロジェクトを立ち上げました。

「不要な悲しみ」とは?

お坊さんから差別的な発言を受けた、パートナーの葬儀に参列できなかった。友人として参列させられた。戒名も男性・女性に分かれているため、トランスジェンダーには合わない。同性婚が認められていないため、家族として見なされない、家族として当然の権利が認められない。相続などの問題も。

自分の葬送の場が希望通りにならない可能性がある。その整備するため石原さんが行っている活動とは?

法律上権利が認められていない。それなら使える法律を使っていこう。LGBTQ関係なく、法で守られていないからこそ、相続など、事前に情報や知識を身につけて、万が一に備えようという試みです。

反応は?

当事者からはこのプロジェクトの実現を心待ちにする声。業界からは触れにくかった部分ということで、理解がされていないことが感じられる声も。LGBTQを受け入れるには檀家の賛成が必要など、昔からの慣習など、さまざまな背景があってなかなか難しい状況にあります。

石原さんたちが目指す社会とは?

もはやLGBTQ関係なく、自分らしく行きたい、自分らしく逝きたい、と思うのがほとんど。誰もが望む葬送を不安なくできるように。そんな社会になることを願ってます。

今朝は、LGBTQフレンドリーな葬送ガイドブックをリリースされる供養のカタチ 代表の石原千晶さんにお話を伺いました。宗教なども絡んでくるため、なかなか理解を得ることが難しい葬送業界。一筋縄ではいかないものの、現状できることを少しでも載せたい、少しでも救われる人がいるようにと、LGBTQ当事者の方のためのガイドブックと受け入り側の事業者の方に読んでいただくガイドブックの2種類を、8月のリリースに向けて鋭意製作中とのことでした。

初回1000部を、LGBTQ当事者の方やそのご家族へ無料配布します!(1冊/世帯)

配布方法は、2022年8月1日よりプロジェクトTwitterアカウント、

https://twitter.com/hJbDdbs43PFN8TW

にて配布。