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公共トイレなどで生理用品の無料化を実現する〈OiTrオイテル〉と言うサービスをピックアップします。一般的に、公共トイレでトイレットペーパーは無料で設置していますが、生理用品は置いていないですよね。そういう現状に着目したのがオイテルです。近年、多くのメディアでも「生理の貧困」と言う言葉を耳にすることが多くなりました。オイテルの取り組みは解決策の一端になるんでしょうか。オイテル代表取締役CEO小村大一さんと繋がります。

JK 公共トイレでの生理用品無料化を実現すると言うオイテルの仕組み、そもそもなぜこのプロジェクトを始められたんでしょうか。

TO : 我々がこのプロジェクトを立ち上げたのは「生理の貧困」と言う言葉が使われ始める前の2019年11月頃でした。当初はSDGsの5番「ジェンダー平等を実現しよう」に焦点をあて、トイレットペーパーは無料で置いてあるのに生理用品は置いていない点に着目しました。オイテルが全国のトイレに設置されれば、どこへ出かけても生理用品を受け取れる安心感が生まれ、外出先で必要になった時に買いに行く労力が減ります。一部データでは生涯にかかる生理用品の費用は70万円と言われています。そのような負担も軽減できればと思いこのプロジェクトを立ち上げました。

JK 実際にどのような仕組みになっていますか。

TO :オイテルの横に掲載されているQRコードを読み取りアプリをダウンロードします。すると1回目はその場でスマホを自動販売機のようなディスペンサーにかざすだけでBluetooth機能を使ってすぐにナプキンを受け取ることができます。

モラルハザードという観点から使い放題にせず、本当に必要な方の時の在庫切れを防ぐために利用の制限をかけています。基本的には25日ごとに7枚まで、2時間ごとに1枚となっていて、この頻度はメーカーが推奨するナプキンの交換時間を参考にしております。大王製紙エリエールのエリスコンパクトガード「多い昼用」を採用しております。

JK 生理用品が出てくるディスペンサーの給電はどうなっていますか。

TO:基本的にはウォシュレット等の電源を分配し電源を取ります。

JK 無料で生理用品を提供する場合採算はどうするんですか

TO:ディスペンサーには液晶モニターがついていて、ここに動画広告を出して下さっている企業様の広告費からナプキンの無料化を実現しています。

JK 現在公共トイレや商業施設に設置しているかと思いますが、どのようにメリットを説明されていますか。

TO:ナプキンの補充に関しては施設側にお願いしており、その分管理コストがかかってしまいます。そこで、我々の広告費のレベニューシェアと言う形で施設側に対しても支払いをしています。日本のトイレは綺麗なので、トイレにかかる施設側の経費が大きいです。トイレを収益化しすることで施設側にとってもメリットがあります。

JK トイレから収益が上がり、皆が得をする仕組みですね。現時点どのくらい展開されていますか。また、今後の展望も教えて下さい。

TO:現段階で既に1,000台以上の申し込みを頂いております。オイテルが全国どこにでも置かれることでどこに出かけてもナプキンを無料で受け取れる状況を作ることが、皆さんが安心して外出できる社会を作ることになると考えています。

JK 学校へのアプローチはどうなっていますでしょうか。

TO:小中高に関しては家庭環境がバラバラだったり、携帯を利用することが適切では無い環境だったりします。そこで広告収益の一部から継続的に無償で寄付する形を取らせて頂いております。教育委員会や自治体の協力は既に頂いていますので今後の展開は進むと考えております。学校ではモラルハザードが起きにくいと思いますので、配布方法は学校に委ねる方針でいます。

JK そこまでの波及効果があるなら、尚更オイテルを設置するだけでイメージアップにも繋がりますよね。一日も早く全国に展開されることを祈っております!

オイテル