今朝は、「オンデマンド型バス」にフォーカス!

コロナ禍でバスの利用者が減少し採算が取れなくなっている中、少しでも収益を上げて利便性を向上させるべく登場したのが、アプリを利用し需要に応じて走る「オンデマンド型バス」。例えば、導入されたイギリスではこれによってコストの削減に成功しつつ利用者が2倍になりました!日本でも展開が予定されているこの「オンデマンド型バス」とは一体どのような仕組みになのでしょうか。

そのソフトウェアを世界中で提供しているVia社の日本法人、Via Mobility Japan社 CEO 西島洋史さんとコネクトします。

JK : 具体的にはどういうソフトウェア、サービスを提供されているのですか?

HN : タクシー配車アプリと同じ仕組みをバスで提供しています。アプリで乗降地点を選べばバスが迎えにきてくれて、相乗りを繰り返しながら予約に応じて一番効率的に人を迎えに行く仕組みです。現行の「路線バスが停留所で人を乗せる」とは全く違う形になります。

JK : タイムテーブルがあって、停留所があってというシステムではなく、一定の範囲内だとどこへでも来てくれると言うことになりますか?

HN : バス会社や運行している自治体の設計次第なのですが、ドア・ツー・ドアでどこへでも迎えに行くシステムが実現可能だと思っています。2-300メートルは歩いて頂くことにはなりますが、何百個と設定された「仮想バス停」へバスが迎えにいく、そんなイメージです。勿論バスがどこを走っているかがわかるので、到着までの時間もリアルタイムで把握できます。

JK : バスの路線は認可制度によって決まっていますが、オンデマンドとなるとどうなりますか?

HN : 日本でのこのサービスの採用が進むのはまず地方だと考えています。例えば、路線バスが撤退している地域へのサービスを提供することです。また、路線バスが非常に効率が悪くなっている地域ではそれを一旦廃止して、自治体の承認を得た上でオンデマンド型のバスを運行できるようになります。

JK : 具体的に展開が予定されている地域はありますか?

HN : 今秋~冬にかけて甲信越、関東、東北地方で複数の案件を立ち上げるべく準備をしているのでどんどん便利になっていくと思います。

JK : 料金の計算はどうなりますか?

HN : 基本的には運行バス会社や自治体と相談の上決定します。ソフトウェアの設計上は色々な形で料金設定が可能で、距離に応じた料金体系だったり、エリア内は一定料金だったり、定期券も発行可能ですし、プロモーションで割引クーポンをアプリで発行できたりもします。

JK : コロナ禍で密を避けたい今の状況下で、席の予約や席の間隔での安全担保はどうなりますか?

HN : 密のコントロールはソフトウェアと非常に相性が良いです。予約がデジタル化されているので、混雑状況を把握し車内でのソーシャルディスタンスが確保できます。状況次第で最大乗車人数を変更・コントロールすることも可能です。

JK : 利便性はかなり高くなりますが、過疎地の御高齢の利用者の方々にどう普及させるかも課題になりますよね。

HN : 現在世界中で手掛けている150以上の案件の殆どが過疎地です。それらの地域ではスマホの普及率が低かったり、スマホを使えない方が多かったりなので簡単に利用できる電話予約システムも提供しています。またスマホを持っている御家族の方が代理で予約することも可能です。そもそもスマホでの予約も非常に簡単で、3~4タップですぐに予約でき、高齢者の方もすぐ慣れると思います。

JK : いずれは都市部でも展開されることを期待しています。

HN : ますは、既存の交通網が発達しているところで新しくサービスを提供するというよりかは、今不便なところをどう効率化させていくか、が優先になります。地域によっては、まずは便数と利用者が少ない夜間バスから始める、ということも工夫しながら着手できると思います。

JK : ありがとうございました!期待しています!

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