今朝は、盲導犬同様の働きをする、片手で持てるIoT(Internet of Things)ポータブルデバイスにフォーカス。盲導犬は視覚に障害がある方の生活をサポートしてくれますが、様々な事情によって飼えない人もいます。そんな方々に向けて開発されたのが「Theia(テイア)」。使い方はとっても簡単で、Siriへ語りかけるように「Hey Theia、XXX(行き先)へ連れて行って」といえば目的地へ導いてくれます。

この「Theia」を開発しました、イギリスのラフバラー大学でデザイン工学とテクノロジーを学ぶアンソニー・カミュさんにお話し伺いました。

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JK まずはデバイスに関して教えてください。どのような形で、名前の由来は何ですか?

AC: 名前は、ギリシャ神話に登場する「視覚の女神」から取りました。持ち運び易いコンパクトサイズで、テレビのリモコンやポータブルアイロン、スキャナのようだとも言われます。

JK どのように使いますか?

AC: デバイスに向かって「XXXへ連れて行って」と言い、ボイスコマンドで操作します。例えば、店などの目的地を入れると車のGPS同様に適切なルートを検出します。振動ではなくフォースフィードバックという仕組みで、まるで盲導犬のリードを実際に引いているかのような感覚になります。盲導犬はオーナーとの信頼関係が深く、その関係性ゆえに二人三脚で進みますよね。同様に、このデバイスも持ち主の習性・特性に寄り添うように学習できます。視覚障害者の方々は日々様々なリスクの中で生きていて、それらに対応するデバイスはまだマーケットにありません。

JK 混雑したエリアとか危険な場所はどうなるのでしょう?

AC:そういう時はセンサーの範囲を狭めた「マニュアルモード」となり、導く機能が止まり白杖の代わりとなります。デバイスそのものがセンサーを使用して白杖の役割を果たすことによってリスクを低減してくれます。

JK いつ市場に出ますか?

AC: まだ開発の初期段階で数ヶ月のうちにプロトタイプが出来てくるので、実際に色々とテストを重ねていく中で1日も早く皆さんの役に立てるようにしたいです。

JK 有難うございました!今後の展望に期待しています!

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