3月8日は 国際女性デーです。ということで今朝は、女性や障がい者の自立支援を行いながら、アフリカの伝統生地や民族衣装などを活かしたファッション雑貨をアフリカで製作している日本のアパレルブランド、「CLOUDY」をピックアップします。

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日本で販売した売り上げで、ケニアとガーナ合計8つの工場にて現地の雇用創出をし、さらにケニアとガーナで政府認可の学校3校を運営等の活動をしている、「CLOUDY」代表、認定NPO法人「Doooooooo」代表理事の銅冶勇人さんにお話を伺います。

JK 銅冶さん、今日はお時間有難うございます。そもそも、何故アフリカ、そしてアフリカの生地や民族衣装にしようとしたのですか?

YD 大学の卒業旅行でケニアのスラムにいったのが大きな転機でした。最初は学校の教育から、ゆくゆくは雇用問題の大きさに気付いたときに、アフリカのファブリックの素晴らしさと、日常生活に根付いている縫製が新しいファッションビジネスとして可能性があるのではないかと思ったからです。

JK 銅冶さんがアフリカでの女性や障がい者の自立支援をされてるというアパレルブランド「CLOUDY」について教えてください。

YD このCLOUDYというブランドは、そもそも雇用をアフリカに生んでいくことを目的としてスタートしました。商品の70%はアフリカ現地の自社工場で生産をして、現在450名を超える雇用を生んでいます。CLOUDYのブランドの目的は雇用問題だけでなく、教育問題、環境問題、医療問題など、世の中の問題の解決を果たすためにアパレルビジネスを通して実行しています。

JK 実際に、認定NPO法人「Doooooooo」代表理事でもある銅冶さんですが、NPOでの活動ではなく、あえてアパレルブランドで世の中の問題の解決を果たす、その意義、意味とは?アパレルブランドで社会問題を解決する、その思いとは?「CLOUDY」の目標を教えてください。

YD 10年で雇用を1万人、教育機会の提供を1万人、1000万食の給食を提供。

世の中や企業、そしてみなさんに選択肢と責任を提供できるブランドになりたい。そしてCLOUDYを通して、未来を考えてほしい。

JK アフリカで持続可能な事業を手掛けるのは安易なことではないと思います。具体的にどういうことが大変ですか?

YD 一緒にものさしをつくっていくことです。自分たちのものさしではなく、相手のアフリカの方々のものさしを尊重しながらものさしを作る根気です。実際にあった話ですが、ミシン売ってきちゃったとか、勝手にアレンジして商品つくっちゃうとか、学校の建設現場に半年来ないとか。何があっても続けて行くという意思を持つのは大変です。

JK アフリカ生地は色鮮やかで身につけるとワンポイントでも映えますが、日本のお客さんの受けはどうですか?

YD モノトーンが好きな日本人にはなかなか難しいと感じられてきましたが、近年はアフリカンテキスタイルがトレンド入りしたりして、注目が高まったこともあります。ファッションの中でのワンポイントだけでなく、遊びの幅として、また服飾雑貨、小物での需要は極めて高いと感じています。

JK 「CLOUDY」の名前、「曇り」という意味ですが、どのような想いを込めてこの名前にしましたか?

YD CLOUDYのコンセプトは「曇りの日をきちんと楽しんで生きる。」人のこころには、天気があります。明るく笑って過ごしたい晴れの日があって、思いきり泣きたい雨の日がある。でもわたしたちが大切にしたいのは、なんとなく晴れない曇りの日。どっちつかずの曇りの日をどう過ごすかで人生が大きく変わると思うから。日本人もガーナやアフリカのひとたちも、コンプレックスや、嫌な仕事や、忘れたい過去、いろんなものを抱えて生きています。みんなそんな晴れない気持ちや思い出を払拭していけるブランドにしたかったんです。

CLOUDY