20190809f01.jpg

今朝はイタリアのヴェネチアに電話をつなぎます。人気の旅先のヴェネチアですが、観光客が増えすぎて 大変な事態になっているそうです。観光地が耐えられる以上の観光客が押し寄せること、これ、オーバーツーリズムと言われていますが、日本でも京都や 沖縄の島々などでも このオーバーツーリズムの問題が言われています。

ということで、ここからは、ヴェネチア在住、現地で観光ガイドをされている鈴木あけ美 さんに電話でお話を伺います。

JK ヴェネチアでは、許容範囲を超える数の観光客が訪れて、さまざまな問題が起きているそうですね。

鈴木 ヴェネチアは小さな街。人口およそ5万5000人。そこに年間約3000万人の観光客が訪れる。そもそもキャパシティー以上のツーリストが訪れている。

JK 市民にはどういう影響が出ていますか?

鈴木 観光で成り立っているヴェネチアにとって観光客は大切な存在。ですが、旅先での慣習を無視したような行動によってヴェネチアの人が困っている。そこで、5月、市議会は公序良俗を維持するための条例を可決した。 条例では、特定の場所における戸外での飲食、噴水での水浴び、公共の場で上半身裸になることなどを禁じ、違反者には多くの場合、厳しい罰金が科せられる。

JK こうした状況を改善するために、市では、観光客を規制しようと入場税の導入が検討されているそうですが、入場税とは?

鈴木  今年初めにイタリア国会でも可決され、ベネチアに入場税を適用することにOKが出ました。入場税とは、ベネチアを訪問する人から税金を徴収しようということです。ディズニーランドの入場料のようなものとお考えいただいてよろしいかと思います。本当は5月からの予定でしたが、どのように徴収するか、具体的にまとまらず、10月からと延期されていますが、

もう8月ですが、まだ具体的な方法は見つかっていないようです。

ホテルに泊まる方からは、滞在税がすでに1泊あたりいくらということで徴収しています。よって、滞在税を払っていない、たくさんの大型客船の方から徴収となるとは思います。また、日帰りでベネチアへ遊びに来る方などはどうするかなど、誰に適用するかもまだよくわかっていません。税金としては一人当たり3ユーロから10ユーロの間と言われていますが、金額も決定しておりません。