
ジョン・カビラお届け中、JK RADIO TOKYO UNITED。ここからの時間は、「電話リレーサービス EYES ON THE FUTURE」このコーナー、今日が最終回となります。
これまで、毎月最終金曜日は、聴覚や発話=声を出すことに困難のある きこえない人と、きこえる人との電話を 通訳オペレータを介してつなぐ「電話リレーサービス」、このサービスを使って、社会課題と向き合う皆さんにインタビューし、そのアクションを発信してまいりました。
手話を生活言語にして暮らし、グッドアクションを起こしている団体の皆さん、その活動には、手話と日本語を通訳し、双方をつなぐ、手話通訳者の存在も欠かせません。最終回は、そんなプロフェッショナルな手話通訳士を養成する「国立障害者リハビリテーションセンター学院 手話通訳学科」で教官を務める野口 岳史さんにお話をうかがいます。
野口さんご自身も、耳が聞こえない ろう者、です。
では、野口さんに、電話リレーサービスの手話通訳オペレータを介して お話をうかがいます。
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「電話リレーサービスです。
耳のきこえない方などへ手話通訳を通してお電話します。双方のお話を全て通訳いたします。おつなぎしますので、少々お待ちください。」
電話をかけると、このようなアナウンスがあります。まずは、野口さんが教官を務める「国立障害者リハビリテーションセンター学院 手話通訳学科」。これは、どんなところなのでしょうか?
1990年に手話通訳士養成機関として設置されました。
現在でも全国で唯一の手話通訳士養成校です。
手話通訳士は、厚生労働大臣の公認資格である手話通訳士試験合格者ですが、現在は全国で4260名います。これまでの試験の平均合格率が13.8パーセントと非常に難関で、さらに合格するまで平均10年を要したという調査結果が出ています。その試験の合格を目指して、日々、学生たちを指導しています。
● 他の「手話が学べる場所」との違いはどういうところにあるのでしょうか?
まず、日本手話は日本語とは異なる言語です。
その用法などを含めて体系的に学ぶことができます。
また、日本語ですみませんという言葉がありますが、これは謝罪だけではなく、感謝、そして依頼に共通して使うことが可能です。一方、日本手話では謝罪の場面にしか使えません。感謝を表す場合は「ありがとう」と表現します。英語に近いかもしれません。
また、もう1つの学院の特徴は、2年間の過程でカリキュラム時間が2400時間と、これは一般的な地域の養成講座のおよそ10倍となっています。
●そのカリキュラムの中で特に力を入れられているポイントはどういうところなんでしょうか。
手話の実技クラスは、3名から5名の少人数クラスで実施しています。
また、手話を第一言語とするろう者が講師を務めています。フロア内では手話を公用語としており、学生同士も日本手話で会話するよう環境面でも整えています。
●卒業された皆さん、手話通訳者となられた皆さんは、どういうところでご活躍されているんでしょうか。
いろいろなところで活躍しています。全国の地方自治体や福祉の現場、あるいは医療現場、またフリーランスの手話通訳となった方もいます。
そして、今この通話を通訳している電話リレーサービスの手話通訳オペレーターという職業、そこで活躍している卒業生もいます。
●最後になりますが、国立障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科が考える未来のビジョンとはどのようなものなのでしょうか。
まず、手話通訳士の人材不足は依然として大きな課題があります。
近年、人材不足を背景に AIによる代替の動きが見られますが、その一方で、人と人とつなぐ対面だからこそ成立する通訳の価値があり、それを担う通訳者が必要です。手話通訳学科としては、手話通訳士資格を取って、またさらにろう者に信頼され必要とされる手話通訳者の養成に力を入れています。
そして、卒業生たちが社会で活躍し、手話通訳という職業に注目してもらうことで、ろう者にとっても生きやすい社会を目指しています。
野口さん、ありがとうございました。
先のデフリンピック、28万人という観客の皆さんが集ったんですよね。これ、予想のおよそ3倍ほどということです。
ろう者の皆さん、アスリートとしての大活躍、素晴らしかったんですが、ろう者の皆さんのその生活、いかに社会と溶け込めるのか、実は私たちが問われているところですよね。ろう者に必要とされる手話通訳者の養成に力を注がれている国立障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科の皆さん、ほんとにお疲れ様です。心より感謝申し上げます。
もっともっと手話通訳の資格を持つ方が社会で活躍し、人と人をつなぐお仕事、さらに展開されることを祈ってやみません。国立障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科で教官を務める野口 岳史さんにお話を伺いました。
そして、今回利用した電話リレーサービス、聞こえる人、つまり私と野口さんとの電話の会話を手話と音声で通訳していただきました。
この様子、動画に収録して、見るラジオとして公開しております。
こちらは電話リレーサービスの公式ウェブサイトでご覧いただけます。ぜひチェックよろしくお願いいたします。
